M-1チャンピオンにもオンラインカジノ報道が…専門家が指摘する「CM出演者にも違法の可能性」

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オンラインカジノでの摘発者は前年度の3倍に

“M-1チャンピオン”までもがオンラインカジノに手を染めていたのか……。

吉本興業の芸人がオンラインカジノ賭博をした疑いで芸能活動を停止している問題で新たに、警視庁保安課が所属タレント10人弱から任意で事情を聴いていると毎日新聞が2月14日夕方に速報で報じた。

名前が挙がった中には、2連覇中の“M-1チャンピオン”の『令和ロマン』高比良くるまや人気お笑いコンビ『とろサーモン』久保田かずのぶもいるという。

くるまや他のタレントは大筋で関与を認めているが、久保田は否定しているという。

「特に令和ロマンは前人未到の2連覇ということもあり、テレビでも引っ張りだこです。しかも1度目の優勝のあと、くるまさんが“基本的にテレビに出ない”と発言し、より一層カリスマ感が増しました。CMもソフトバンクや東京ガスなど複数出演しており、事務所は対応に追われている。違法行為によってCM打ち切りになると、巨額の違約金が発生する可能性があります」(テレビ局関係者)

警察庁によると、昨年国内の利用者と業者計279人(暫定値)が摘発され、前年の3倍に急増したという。当然、海外のオンラインカジノでも国内で賭ければ賭博罪に当たる。日本語対応のサイトは多く“グレーなゲーム”と勘違いし遊ぶ人も多いようだが、れっきとした犯罪だ。

「なぜ“グレー”だと勘違いするかというと、広告に有名人を使っているからという理由もあるでしょう。現在でもサッカー元日本代表の選手が広告に起用され、人気芸人コンビもカジノ運営会社がスポンサーの番組に出演していた。無料体験プレイなどと宣伝していますが、有料版への移行は簡単。しかもサイトはカラフルでポップ、ついゲーム感覚でやってしまうように仕組まれているものも多い。知らぬ間にギャンブル依存症になり、借金まみれになる危険性がありますね」(全国紙記者)

“広告塔”も賭博罪の幇助犯に問われる可能性

「森實法律事務所」の森實健太弁護士は、“プレイする人”だけでなく、“広告塔になっている有名人”にも警鐘を鳴らす。

「オンラインカジノを利用した場合は賭博罪(50万円以下の罰金又は科料)、常習的に賭博をしているとされた場合、常習賭博罪(3年以下の拘禁刑)に問われる可能性があります。また“広告塔”となり、利用客を誘う行為などしていた場合は、賭博罪の幇助犯に問われる可能性があります。幇助犯の場合は、通常の刑を減刑される形で処罰されます」

昔から“博打狂い”の芸人は多かったが、違法賭博に手を出すことは、それなりにハードルは高かった。しかし最近ではスマホで手軽にオンラインカジノができるため、違法行為に手を出しやすい環境になってしまった。

タレントは売れれば売れるほど責任は重い。後悔先に立たずだ……。