“名言グランプリ”に「虎に翼」寅子の言葉「理想は掲げ続けなきゃただのゴミくずですよ」
3位は「(左利きの人にとって)世の中の人はみんな右利きだから手がつなぎやすい」。「左利きの苦悩」をテーマにした、小学3年生の夏の自由研究に記された言葉で、ハサミが使いづらかったり、自販機に小銭が入れづらかったりと、左利きには悩ましい点があることに触れつつ、「でも世の中の人はみんな右利きだから手がつなぎやすい」と締めた言葉は、SNSで話題になった。
審査員のモデル・田中里奈は「私はこれを読んだ瞬間に、『これが1番いいな』と思いました。いま『多様性って大事だよね』と言われているけれど、どういうふうに共生していけばいいのか、世の中が試行錯誤しているときだと思います。どう手を繋いだらいいか、尊重し合ったらいいかわからない人が多いなかで、それぞれの個性をやさしく繋ぐような、共存のヒントになるあったかい言葉だなと思います」とコメント。
4位は、タレント・プロ雀士の岡田紗佳の言葉「とにかく丁寧に『80%』を続けています」。岡田は「試合に臨む前に、80%の力を出せればいいと思うようになりました。人間なのでちょっとしたミスは絶対起きる。だからS級ミスだけはしないように。とにかく丁寧に『80%』を続けています」と語っていた。
審査員のダイヤモンド社編集者の土江英明氏は「丁寧にやったほうが、結局スピードって早くなると日頃から感じていました。急いで物事にあたるよりは、一つ一つ丁寧にやったほうが結果的に早くなる。岡田紗佳さんは2024年を代表する一人だと思いますが、そんな岡田さんの麻雀への向き合い方をみていると、80%と言いながら、100%でやられているような印象を感じます」とコメント。
山口氏は「現実世界では100%のパフォーマンスを継続することはほぼ不可能です。私たちは常に複数のタスクを抱え、限られた時間を家族に趣味に仕事に配分している。疲れている。体調は常に万全とは限らない。そんな現実を前提に、80%を継続することこそがプロフェッショナルだという発想の転換に打たれました」と語った。
5位はドジャース・大谷翔平選手の名言「メンタルがプレーに影響するとは思ってない」。通説をくつがえすコトバに、ネットでは「一流すぎる」「そのくらいのメンタルがあってこその活躍」と称賛が相次いた。
審査員の佐々木氏は「今まで僕は、完璧の状態とは『全部準備はできて、あとはもうメンタル次第』ということだと思ってたのですが、それを超えた場所があるんだなと。メンタルさえも、もはや影響しない、次のステージがあると知れたことは、今年の中でちょっと鳥肌が立つような、そんな名言だなと思いました。ドラゴンボールで言うならば、神様の先にまだ界王様がいたみたいな、次のステージがあるんだと感じさせる言葉でした」と評した。
総括として、伝え方研究所編集長の杉直樹氏は「2024年のグランプリは、人気の朝ドラ『虎に翼』の言葉『理想は掲げ続けなきゃただのゴミくずですよ』に決定しました。『性別や身分にとらわれず自由に生きる』という理想からほど遠かった戦後社会で、それでも理想を掲げ続けた主人公・寅子の言葉に、多くの共感が寄せられました。ちなみにこの言葉、よく見ると『掲げなきゃ』ではなく『掲げ続けなきゃ』となっていることに気づきます。理想は憲法に掲げられたけれど、『一度掲げて終わり』ではなく、掲げ続けなければ無価値になってしまう。そんな“継続の大切さ”を訴えるメッセージ性を、個人的には感じました」とコメント。
そして「ひるがえって現代も、社会情勢は目まぐるしく変化しています。信じられないようなニュースが次々と飛んでくる中で、一度掲げた夢を、そのまま掲げ続けることは、とても難しい時代に私たちは生きていると思います。この言葉が輝いて見えるのは、そうした時代性も背景にあるのかもしれません」と語った。

