ボナムスによる車両解説には「新車デリバリーはスイス」、「直近のメンテナンスは、イギリスのスペシャリスト、サットン・モーターカンパニー」という気になる2つのフレーズ… 実はボナムスにて今年、出品された「SLRクラウンエディション」にも同じ文言をよく見かけていたのだ。SLRクラウンエディションはバーレーンの国王が10台発注(贈答用だったらしい…)した特別仕様車で、”標準車”なのに722エディションと同じエンジン、足回りやエアロパーツを装着している。そして、クラウンエディションを名乗るだけに文字通り「王冠」の刺繍がシートにあしらわれていた。

車両解説には特に記載がないものの、写真を詳しく見ると興味深い発見があった。シートには刺繍こそないが、サイドシル部分にクラウンエディションと同じデザインの王冠オーナメントが存在するのだ。このことは、本車両がバーレーン国王との関係を示唆している可能性を感じさせる。もしそうであれば、この最終生産車の歴史的価値は、将来さらなる評価を受ける可能性を秘めている。その意味で、今回の落札価格は”お買い得”だったのかもしれない。

文:古賀貴司(自動車王国) Words: Takashi KOGA (carkingdom)