運転席が無人だったとするテスラ・モデルSの死亡事故に関し、テスラが「運転席には人がいた」と主張

2021年4月17日、テスラの自動運転車が木に衝突し炎上、2名が死亡するという事故が発生しました。この事故に関し、警察は「運転席には誰もいない状態だった」と報告していましたが、テスラの調査員は「運転席に人がいた可能性がある」と真っ向から否定しています。
Tesla claims someone was in the driver’s seat in deadly Texas crash - The Verge
4月17日、アメリカ・テキサス州で2019年型のテスラ・モデルSが道を外れて木に衝突し炎上、2名が死亡するという事故が発生しました。この事故を調査した現地警察は「熟練の鑑識による現場検証の結果、遺体の位置からみて1人は助手席、1人は後部座席に座っており、運転席には誰もいない状態だったことを100%確信している」と報告していたため、モデルSは走行時にオートパイロット機能を有効にしていた可能性が示唆されていました。
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しかし、テスラの自動車工学担当ヴァイス・プレジデントであるラース・モラビー氏は「テスラの代表者が、地元の法執行機関や国家幹線道路交通安全局(NHTSA)および国家運輸安全委員会(NTSB)と衝突の原因を調べたところ、事故車のハンドルが変形していると判断できたため、運転席に誰かがいたと結論付けます」と警察の調査結果を否定しました。
また、モラビー氏は「衝突後の車内のシートベルトがすべて外れていることも分かりました」とも付け加えています。テスラのオートパイロット機能は運転席に誰かが座り、シートベルトが締められている場合のみ作動するため、シートベルトが外れているということは搭乗者がオートパイロット機能を有効にしていなかった可能性があります。
ただし、非営利の消費者組織「コンシューマー・レポート」の調査では、運転席のシートベルトを締め、ハンドルにおもりを取り付けると、安全機構が「ドライバーがハンドルを握っている」と誤認し、オートパイロット機能が有効化し続けるということも判明しています。
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なお、テスラのイーロン・マスクCEOはこの事故に関し、「回収されたデータログによると、問題の車はオートパイロットが有効化されておらず、オートパイロットをオンにするために必要な車線も存在しない道でした」と主張していました。
Your research as a private individual is better than professionals @WSJ!
Data logs recovered so far show Autopilot was not enabled & this car did not purchase FSD.
Moreover, standard Autopilot would require lane lines to turn on, which this street did not have.— Elon Musk (@elonmusk) April 19, 2021
テスラは4月26日に2021年第1四半期(1月〜3月)の決算を発表(PDFファイル)しています。決算によると、売上高は前年比74%増の103億8900万ドル(約1兆1200億円)で、四半期として過去最大の利益を上げています。
