渡月橋

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 10月1日より、除外されていた東京都を補助対象に追加する検討に入った「Go To トラベルキャンペーン」。本格始動し、待ちわびていた旅行の計画を立てる人も多いと思うが、国内の人気観光地はいまどのようになっているのだろうか? 京都を代表する観光地である嵐山を歩いてみた。

◆「スイてます嵐山」の賛否に地元民は

 桂川にかかる渡月橋や竹林の小径など、多くの観光客で賑わう嵐山。

 今年に入り、新型コロナの影響によって外国人観光客が激減。嵐山にある5つの商店街で組織された「嵯峨嵐山おもてなしビジョン推進協議会」は今年2月、「スイてます嵐山」と銘打ったポスターでプロモーションを公開し、大きな話題を呼んだ。しかしその反面、地元からは賛否両論の声も上がっていたともいう。嵐山で働く人に当時の心境を聞いてみた。

「嵐山の人にすれば、もっと人が戻ってきてほしい……という願いのプロモーションだったのですが、一部の人からは良く思わない声もありました。コロナなのに観光客を呼ぶのはどうなのかという意見や、『スイてます』と勝手に自虐風にしてほしくない……という声もありましたね。私としては自由にやればいいのでは、と思いますが。

 そのポスターで観光客が戻ったというわけではなかったのですが、ニュースになって反響も大きかったので製作者の希望通りの結果になったのではと思います。

 また、その自虐ネタとともに『すいません……』が口癖の嵐山商店街の公式キャラクター『月橋渡(つきはしわたる)』くんが注目されているようです。結果的に嵐山を十分にPRすることができたので良かったな、と思いますね」

◆「竹林の小径」も空いている?

 9月上旬、夏休みが終わったといえ、以前よりも観光客が戻りつつあるように感じる嵐山。浴衣で観光するカップルや女性の姿も多く、商店街では少しずつ賑わいを取り戻しているようだ。

 野宮神社か大河内山荘庭園まで約400mにわたる「竹林の小径」は、以前なら人で行列になるほど混雑していたが、今では少し人の流れを待つだけで誰も写らない写真を撮ることができる。本来なら9月はイベントが多い時期だが、今年は人が集まる祭りや行事は関係者のみで行われるのだそう。10〜11月の紅葉シーズンで観光客が賑わうまでの今、気候も良く過ごしやすいのではないだろうか。

◆浴衣が2200円って安すぎでは?

 そんな中、土産屋で気になるものを発見した。浴衣がたくさん売られていたので店員に値段を聞いてみると、なんと2200円。なぜ、こんなに安いのかと訊ねてみた。

「京都にはレンタル浴衣もあるのですが、外国人観光客の方は借りるよりも自分で買ったり、お土産として購入されていく方も多いんです。そのため、大量に仕入れていたのですが、今年の夏はやはり売れ残ってしまったので値下げしたんです。

 また、今年はほとんどの花火大会が中止になってしまったことも大きいですね。しかし、今年の夏は猛暑だったので9月に入ってようやく涼しくなってきましたから。今の時期に浴衣を着て嵐山を観光する方も多いですよ。Go Toキャンペーンも始まりましたので、これからたくさんのお客様にお越しいただきたいですね」

 以前のような混雑もなく浴衣も買って、個人的には大満足だった嵐山。今年に入りラグジュアリーホテルやスイーツ店など新たにオープンしたスポットも多く、以前来たときとはまた違った発見もできた。次、また時間をとってゆっくり観光しようと思った。<取材・文/カワノアユミ>

【カワノアユミ】
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。裏モノ・夜ネタを主に執筆。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。ツイッターアカウントは @ayumikawano