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リモート観戦も悪くない!

無観客での開催がつづくプロ野球。各球団がいかにしてリモート観戦から金を吸うか、必死に頭を巡らせています。写真を貼ってあげよう(金を出せ)とか、記念チケットを売ってあげよう(金を出せ)とか、創意と工夫を重ねて無観客による収入減と戦っています。その商魂、ぜひ応援したいと僕も思っています。

とりわけ我が埼玉西武ライオンズは「野球」に加えて、親会社の「ホテル」「レジャー」「鉄道」がまとめて直撃を受けておりますので、近い将来オリックス様に助けていただいて「オリックス・バファローズレオ」を構成するパーツのひとつとしてひっそりと生きていくこと(※漫画「エンジェルハート」の香みたいな立場)も真剣に覚悟しておかねばならないかもしれません。

だが、最後まで抵抗してみせる。プリンスホテルが潰れるならそれはコロナのせいではなく老朽化のせいであるべきだ。そんな強い意志で向かいましたのは埼玉県川越市にある川越プリンスホテル。ライオンズとプリンスホテルが共同で仕掛けた、「ホテルで野球を見ると家より気分が出るんじゃない?」「プリンスホテルがメットライフドームになる!」「オマケもあげるから来て!」という「リモート観戦プラン」を、川越プリンスホテルにオープンした特別客室「埼玉西武ライオンズコラボルーム」で体験しようと思ったのです。

↓ということで、やってきました川越市!


古い街並みとかお菓子横丁とかは一旦スルーして、まずは野球を見るのだ!

そのためにきたのだ!



家を出てから現地につくまで1時間とちょっと。想像していた以上に川越は近所でした(知ってた)。プリンスホテルはここに宿泊施設を構えているのに、西武鉄道は「当日の往復切符をお得にしますよ」という日帰り前提での優待をしてくるというグループ内での歩調が乱れている微妙な距離感の観光地。川越の古い街並みは観光資源としてとても魅力的ですが、はたして野球観戦のために来た川越はどれほど楽しめるものか。

しかし、その不安はすぐにかき消されます。自動ドアをくぐってロビーに入ったときに流れてくる広瀬香美さんの「吠えろライオンズ」の歌。「松崎しげるさんと同じくらい圧の強い歌手が日本にはまだいたのか…」と人選の妙に感心したリニューアル球団歌の響きが、まるでディズニーランドに降り立ったとき遠くから聞こえてくるディズニーミュージックのように気分を高めてくれます。「球場」には及ぶべくもありませんが、結構上がる。

ホテルスタッフはさすが老舗という練度で、まるで僕を上客のようにもてなしてくれます。ユニフォームを着てやってきた「野球ユニフォームが普段着の人かな?」という風体を見てもドン引くことなどなく、むしろ積極的にウェルカムしてくれます。そして僕はズバッと株主様優待券を提示します。何を隠そう、僕は西武ホールディングスの株主様なのです(すごい含み損/買わなきゃよかった)。今年は株主総会参加は自重するつもりですが、来年からは総会で「球場の階段が歪んでいて危ない。転んで怪我したらどうする気なんですか?」という質問を毎回することで、球場建て替えへと株主の意見を動かそうと思っている「物言う株主様」です。

株主様が「2000円ごとに1000円ずつ割引になる」という株主優待券をズバッと出すと、「上客&株主様」というダブル貴族属性が発生し、完全に神扱いです(節約の神様)。うふふ、気持ちいいですね。ホテルの人も「恐れ入ります、サインをいただけますでしょうか」と有名人でも相手にするかのような浮つきようです。うふふ、苦しゅうない。サササのサ。ま、よく見たらそのサインは「コロナの症状とか出てないよな?」という確認書類でしたので、サインじゃなく署名が欲しかったみたいですがね…。

↓ロビーではライオンズ選手たちのパネルがお出迎え!


あ、西武ドームの球場前通路にある邪魔な木のところにいつも飾ってあるヤツだ!

いつもと同じ感じで記念撮影ができる!

いろいろ説明を聞いて早速ご入室。通常ホテルのチェックインは15時とかですが、試合開始が14時ということでお昼には入れてくれる仕組みだとのこと。滞在時間も伸びて、ちょっとお得な感じがします。閑散とした客室棟と、古いながらもしっかりと掃除がされたメンテナンスのよさで、コロナ不安感はまったくありません。客室に入る際に「掃除が終わったあと誰も入ってません」と示すためのシールが貼ってあって、とても好印象。ま、掃除の人が感染してたらシール貼ろうが貼るまいが一緒ですが、気分はイイものです。

↓客室内はライオンズ感が満載!


↓もしかして、コレ、もらっていいヤツですか…?ダメですか…?



↓もしかして、コレは、マジで、もらっていいヤツですか…?ダメですか…?




ホテルについたらまず部屋に置いてあるサービスお菓子を楽しみにしている僕としては、お菓子がなかったことには若干落胆。ビジホなら当然の対応でしょうが、プリンスって観光用ホテルだと思っていたので、お菓子あるんじゃないか的な期待をしていました。半々であると思っていましたが、なかった。ないのかー。その代わりなのか、大きなレオのぬいぐるみが置いてあったのは、ちょっと迷うところです。

ツボとか絵画とかは調度品だなって思いますけど、ぬいぐるみってもしかしてアメニティかな?と思うところもあり(バースデー特典とかでありそうだし)、一瞬連れ去ろうかと思いました。最終的には、尻についていた値札に7万7000円って書いてあって「宿代より高いぞコイツ…」と思ったのと、よく考えたらデカくて持てないサイズだったので置いてきてしまいましたが。だいぶ抱っこしたりモニョモニョしてしまったりしたので、再利用する場合は全身消毒をお願いします…。

で、レオをボーンとどかしてベッドにバフーンと寝そべり、テレビをつけます。「BSとか映んないタイプだったらどうしよう」「有料のビデオカードとか買わされたらどうしよう」「最悪DAZNあるからいいけど、ちゃんと見られるのか?」と心配しながらでしたが、なんと、西武戦を中継するCSフジテレビONE・TWOだけが何故か部屋のテレビで映っています。ただ、リモコンの「CS」ボタンを押すと「停波中」と出ますので、CS見放題というわけではない模様。

ははぁ、リモート観戦プランで試合中継が見られなかったら何のことやらわからんとホテル側も気づいて、裏の仕組みをチョコチョコしたのか。僕も「試合映像どうするの?」「スマホでDAZN見たらZOOMはどの端末でやるの?」「ノートパソコン必須?」とは思っていましたが、試合は客室テレビで映るならひと安心です。ま、「ネット配信のみ」とかのパターンがあったりするとホテル側の裏の調整が大変そうですが、野球だから大丈夫でしょう…。

その後は、試合前の腹ごしらえ。まさに球場でやるのと同じ動きをトレースしていきます。僕はお弁当つきのプランにしましたので、球弁をムシャムシャしながら、売店で買ったビールをグビグビいきます。1500円相当の弁当なので安いものではありませんが、ホテルで弁当を食べると節約って感じがしてお得感があります。「私は球場気分を味わいにきているのであって、決してホテルの食事は高いから食事ナシの素泊まりプランにしてコンビニ弁当食べてるわけじゃないんですよ」と堂々とできるのも悪くない。弁当の味は、普通。

なお、川越は観光地でありつつ生活都市でもあるので、補給路はいくらでもあります。コンビニ、スーパー、徒歩1分。駅ビルで互いに直結した西武系スーパー「PePe」に行けば食事・酒・お菓子全部買えるので観戦用途としてはいい環境です。さらには手ぶらできてしまってもPePeにはライオンズ応援グッズの売店があるので、ユニフォームや応援タオルさえもすぐに買いに行くことができます。ほんと、応援する用途にピッタリのホテルって感じです!

↓一生立ち寄ることはないと思っていた本川越PePeのライオンズストアに立ち寄って、ファンクラブ入会特典を引き換えてきました…!


そうこうするうちに試合開始の時間。同時にこのプランの押しポイントである「ファン同士をZOOMでつないでのリモート観戦」が始まります。利用客だけに配られた秘密のパスワードでミーティングにアクセスすると、スタジアムDJのお姉さんが各地のホテルのお客をつないで、試合の気分を盛り上げてくれます。文字通り「勝利を信じて」最後の最後の最後まで盛り上げてくれます。お客同士も励まし合いながら試合を見守ります。何と頼もしい「つながり」だったでしょう。もしかしたらスタジアムDJのお姉さんはビジネス上そう言わないといけないだけだったかもしれませんが、それでもどれだけ「つながり」が支えになったことか。

0-4くらいまでは耐えていた心が、0-7になり、0-10になり、じょじょにボッキリと折られていく大惨敗の展開(※心の棒を一回折られたあとで2本を束ねてもう一回折られる感じ)。やっとこ2点取ったと思ったらすぐに2点追加されて、「早くも2020年でワーストの試合決定ちゃうか?」と思うようなやられようには、「負けても野球がある幸せ〜」などと言っていられるような心境ではありません。ガラガラのスタンドも無観客なんじゃなくて全員呆れて帰ったんじゃねぇかと思うほど。「2018年には日本ハム相手に0-8から逆転したこともあります!」って言った直後に10点差にされてるんですから世話ないです!

しかし、ホテルというカンヅメの環境、ライオンズ一色に染まって上がった心、さらに「つながり」による励まし合い(※雪山とか洞窟で遭難したパーティーの連帯みたいなヤツ)が、僕に最後まで一瞬の離脱もなくこの試合を見守らせました。なかなかの負けっぷりでしたが、席を立たず、売店とかの冷やかしに逃げず、川越観光に繰り出すこともなく、最後までしっかりと見守れたのは「つながり」あればこそでした。定期的にMCのお姉さんから質問が飛んできたり、選手からの特別メッセージがきたりするので、離脱の隙もありませんでしたしね。ま、試合が終わったあとには、まだ18時前だったので「あれ?家に帰れる時間だし、帰りたいな」とは思いましたが。

お出かけ不足の日本、ライブスポーツ不足の日本、その両方を一度に解消できる素敵なプラン。実際に体験してみて、リピートもありだなと思いました。むしろ、もうひとりくらい誘ってホテル飲み会として超ロングでやったらさらに楽しいなと思いました。ホテルの部屋に入ってしまえば、密への気遣いも必要ないので、居酒屋よりもリラックスできます。僕が今回利用したプランは「ひとりでツインルーム」という割高設定のため、株主様パワーを使っても8000円くらいかかってしまいましたが、ひとり3000円台のプランもありましたし、トータルで言えば居酒屋飲みよりも安いでしょう(酒とつまみををスーパーで買うから)。理想的にはナイトゲームで「昼間は観光、夜は野球で飲み会」とかができたらよさそう。ホテルで女子会やってる人みたいに、ホテルで観戦会はアリだなと思いました!

↓ご利用を考えているみなさん、ライオンズコラボルームはこんな感じです!


もっと家から遠ければ旅行気分が増してよりいいかも!

興味のある方、お試しください!

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西武ドーム観戦と違って、試合後の街歩きが楽しめるのはプラスって話も!