中国メディアは、世界では五輪を開催したがらない国が多いのはなぜかと疑問を投げかける記事を掲載し、その理由は北京市の会場を見れば良くわかると論じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国は2008年に北京五輪を開催した。五輪会場の建設やインフラの整備のために莫大な資金が投下され、その額は3兆円とも4兆円とも言われるが、現在の北京市では五輪開催のために建設した会場の多くが廃墟と化しているという。

 中国メディアの新浪は2日、世界では五輪を開催したがらない国が多いのはなぜかと疑問を投げかける記事を掲載し、その理由は北京市の会場を見れば良くわかると論じた。

 記事は、中国が初めて開催した五輪である北京五輪は「極めて盛大な大会だった」と伝え、五輪のような国際大会を開催することは一国の国際影響力を大いに高めてくれるものだと主張した。

 しかし、近年は五輪招致レースから撤退する国や都市が相次いでいるのも事実であると指摘。「なぜ五輪は誰もがやりたがらない厄介な仕事」になってしまったのかと疑問を投げかけつつ、それは北京五輪を見ればわかるとし、五輪開催から12年が経過した今、北京市内の五輪会場の一部は草が伸び放題となり、人影のない廃墟と化していると強調した。

 さらに、五輪の開催には莫大な資金の投下が必要になるうえ、五輪開催のために建設した会場は五輪後も維持費がかかるため、財政的な負担が非常に大きいと強調。東京五輪も当初の予算をはるかに上回る規模の費用がすでにかかっており、赤字になる可能性が高いことを伝え、これが五輪を開催したがらない国が多い理由であると伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)