「けいおん!」10周年掛軸。京金襴を使用した数量限定品。 (C)oricon ME inc.

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 東京ビッグサイトで9日、“令和初”となる『コミックマーケット96(以下、コミケ)』(C96)が開幕。日中は38℃を超える猛暑の中、多くの参加者たちが年に一度の「夏コミ」を満喫している。今回は、東京五輪に伴う東京ビッグサイトの“利用制約期間”に開催される初のコミケであり4日間開催という点に注目が集まっている。一方で、先日の京都アニメーションの第1スタジオが放火されるという痛ましい事件が発生した直後でもあり、コミケ準備会の対応にも注目が集まっていた。

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 まず本件を受けて同準備会は、警備の強化がなされる点をTwitterなどで発信。「従前より、警察からの強いご指導もあり、一般参加者に対する手荷物確認を実施しております」と周知した。さらに、準備会は7日、公式サイトにてコメントを発表。京アニ放火事件の被害者とその家族、そして関係者へのお悔やみの言葉と共に、『コミケ96』では募金箱の設置などは行わない旨を表明。SNSでは「募金詐欺を牽制したのでは」と話題になった。

 そして、日本が誇るポップカルチャーである「アニメ文化」をけん引する京都アニメーションに対して、世界規模で“支えたい”という声が挙がっている。もちろん、そうした声はコミケ会場でも起こっており、「京アニグッズを買って支える」といったコミケを通じての“京アニへの応援姿勢”が見られた。そこで今回、企業ブースにて「京アニ」グッズを購入した人たちにその想いを聞いた。

 まず16歳の男性は、ずっと『けいおん!』が好きで、今年は10周年と言うこともありグッズを買いに来たとのこと。「『けいおん!』グッズは前々から買おうと決めていて、今回は2つのブースで買い物が出来て嬉しいです」と作品愛を覗かせた。今回の事件を受けて京アニに4000円を寄付し、「小学校の頃から貯めていたTポイントも全部募金した」とのこと。

 また、『けいおん!』のキーホルダーのセットを購入していた14歳の中学生2人は、「『けいおん!』は物心ついた時から好きだった」と即答。続けて、「好きなキャラは中野梓ちゃんで、絵が綺麗だし、キャラが実際に弾いてるとことかが凄いと思います」と目を輝かせた。そして、「京アニ作品は好きなので、お小遣いを3000円、もう1人の友達は2000円をアニメイトで募金しました」と教えてくれた。

 本事件においては、事件後すぐに海外からの支援が各国で表明されたことでも注目されたが、全体で数十億円規模の支援金が集まっているという。この日、香港から来たという26歳の男性は「コミケのために日本に来ました。京アニの事件は地元でも話題になっていて、怒りと悲しみでいっぱいです!」と自分のことのように怒りを見せた。そして、「これから京アニの劇場版を観にいったりグッズを買ったり、募金に協力する予定です」と語り、全世界に広がる“支援の輪”を感じさせた。

 すでに募金への協力を済ませたという40代男性は、車のフロントガラスにつけるグッズを購入。「あの事件には怒りと悲しみしか感じないし、あまり思い出したくない…。以前はアニメを変な目で見ていたが、『けいおん!』がアニメの魅力を教えてくれたし、人生をガラリと変えてくれた作品。京アニにはゆっくりでいいから、負けないで頑張ってほしい」と、声を振り絞るように語ってくれた。