西野ジャパンはサイドをえぐれるか否か。ガーナ戦で見るべきポイント
本の宣伝をさせていただいて恐縮だが、クロスが送られた場所も細かく調べてみた。ゴールに近いか遠いか。プラスなのかマイナスなのか。答えを言ってしまえば、深くて近いほど、確率が上がるのだが、いかにサイド攻撃を充実させるか。得点チャンスはそれに比例していることがデータから明らかになった。
と同時に、サイドにボールを運べば、奪われる位置が真ん中よりゴールから遠くなるので安全性は増す。相手のサイドバックの攻撃を抑止することもできる。プレッシングも効きやすい。サイド攻撃には、そうした副産物というか、一挙両得が見込める多大なメリットがある。
そこで日本代表だ。こちらがキエフに赴いている間に3-4-2-1なる布陣をテストしているという。この布陣、もし俗にシャドーと呼ばれる「2」が真ん中に寄りすぎれば、両サイドは各1人になる。中盤ダイヤモンド型4-4-2と似た傾向を示しやすい微妙な布陣だ。
世界で全く流行っていないというわけではないが、使用率は低い。4-2-3-1や4-3-3、あるいは中盤フラット型4-4-2の比ではない。理由はなぜか。片や日本ではJ2を中心に普通に見かける、まさに日本的な布陣だ。理由はなぜか。
リバプール的なチームは、欧州では普通に見かけるが、日本では数少ないからだ。よいサッカーをする3FWのチームは少ない。
実際に試合で使うのか否か、定かではないが、相手はこの布陣の対処法を知っている。ジダンも後半16分まで引っ張ったが、このままではマズいとばかり変更を余儀なくされた。CL決勝には日本が学ぶべき要素が凝縮された試合だったにもかかわらず、もし代表チームがそれとは違う方向に進んだとすれば、かなり愚かだ。W杯でハリルホジッチのサッカーを見たくはないと声高に叫んだ僕ではあるが、変な日本式サッカーも、同じくらい見たくないのだ。それは効率的サッカーなのか。サイドの深い位置にボールを運んで行きやすいサッカーなのか。
「36.4%のゴールはサイドから生まれる」のである。
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スポーツライター杉山茂樹氏の本音コラム。
