失った肋骨をチタン製3Dプリント骨格で再建。微妙な柔軟性も再現
スペインのサラマンカ大学病院が、胸壁腫瘍で胸骨および数本の肋骨を失った男性にチタン製の骨格を埋め込む手術に成功しました。
骨格はチタンを3Dプリントして成形され、骨として必要な柔軟性も備えています。
【ギャラリー】3D-printed titanium rib cage (10枚)
骨格を製造したのはオーストラリア・メルボルンのインプラント/医療機器メーカー Anatomics。
チタンを3Dプリントして骨格を成形したのはこれが初めての例ではありません。しかし CSIRO(オーストラリア連邦科学産業研究機構)は、胸部は姿勢の変化に対して形が複雑に変化するため、これまで胸骨部分に3Dプリントを使ったものが用いられることはなかったと説明します。
なお、できあがったチタン骨格はもともとそこにあった骨格そのままの形状ではありません。それでも胸骨の上下の部分と、左右に伸びる肋骨の部分では残った骨としっかりと固定され、男性の骨格を見事に再建することに成功しました。
すでに埋め込み手術からは半月ほどが経過したものの男性には目立った不具合は生じず、快方へ向かっているとのことです。
ちなみに CSIRO は胸骨再建に3Dプリントしたチタンによる骨格を作るのは世界で初めてとしていますが、中華人民共和国駐日本国大使館は2015年7月21日、陝西省西安市の軍医大学病院で「胸骨腫瘍患者に3Dプリンターで成形したチタン合金胸骨を移植する手術に成功した」と発表しています。この情報にもとづけば、スペインの男性のケースは2例目ということになりそうです。
