長友佑都

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コスタリカ戦の舞台となったレイモンド・ジェームズ・スタジアムは、NFLのタンパベイ・バッカニアーズのホームのためアメフト専用のスタジアムだ。収容人員は6万5647人となっていて、オーロラビジョンの右下には海賊船(バッカニアーズ=海賊)と17世紀当時の街並みが再現されている。

NFLではバッカニアーズの選手がタッチダウンすると、海賊船から6発の号砲が鳴らされるそうだが、残念ながら今日はそのアトラクションを期待できないだろう。海賊船の下の観客席には巨大なSAMURAI BLUEのユニフォームが置かれているものの、入場することはできない。日本のサポーターはバックスタンドの左、そしてハーフラインをはさんだ反対側とゴール裏がコスタリカのサポーター席となっている。

日本のスタメンで意外だったのは、長友佑都に代わり今野泰幸が、岡崎慎司に代わり大久保嘉人が起用されたことだ(青山敏弘と山口蛍のボランチコンビも意外だが)。

酒井高徳はまだ別メニューの練習のため、万が一の事態に備えてのテストだろう。右MFに起用された大久保は、清武弘嗣の不調が長引いた際に岡崎のバックアップに回る可能性が高い。

コイントスに勝った日本が風下のピッチを選んだためコスタリカのキックオフで始まった試合は、立ち上がりから積極的に攻め合う展開となった。

開始3分にテヘダがGK川島永嗣を襲えば、20分過ぎからは大久保、本田圭佑、山口らがGKナバスをヒヤリとさせた。このまま日本ペースが続くと思われた31分、コスタリカが先制点を奪う。左サイドを攻め上がったディアスがGKから逃げるような絶妙クロスを送ると、前日練習後に吉田麻也が「特にブライアン・ルイスは、オランダでもイングランドでも戦っていた。能力のある選手なので注意したい」と語っていた当人にワンタッチで押し込まれてしまった。

リードを許したザッケローニ監督は、後半から大久保に代え岡崎を、青山に代え遠藤保仁をピッチに戻して反撃に転じる。岡崎は得意のダイアゴナルランで好機を演出すると、59分にはカウンターの起点となって遠藤の同点ゴールをお膳立てした。コスタリカの右CKをニアでブロックして岡崎につなぐと、彼は素早いドリブルで攻め上がり、香川真司の左クロスを受けた本田圭佑はグラウンダーのラストパス。これを内田篤人のスルー、遠藤が放ったシュートで同点弾を突き刺した。

その後も今野に代え長友、大迫勇也に代え柿谷曜一郎を送り出し、攻撃姿勢を強めた日本は81分に逆転に成功する。香川がドリブルを仕掛けながら柿谷とのワンツーで抜け出し、難しいシュートをゴール右スミに決める。2012年11月14日のオマーン戦以来となる香川の得点だった。さらに途中交代の柿谷がこぼれ球を拾ってゴールを挙げる。

逆転というすばらしい試合展開でコスタリカを下したものの、長友と岡崎のバックアップには不安があることが浮き彫りになった強化試合だった。

【取材・文/六川亨】

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