北朝鮮がパナマ非難、「粗暴な攻撃、船員を拘束」
北朝鮮政府・外務省は17日、パナマ運河を通過しようとした北朝鮮船籍の船から未申告の武器が見つかった事件について、パナマ当局は「ありもしない麻薬運搬の容疑」、「船長と船員を粗暴に攻撃して拘束し、積荷を強制的に捜索した」と非難し、パナマ当局に船員と船を遅滞なく出港させるべきと要求した。北朝鮮国営の朝鮮中央通信が18日付で報じた。北朝鮮人船員35人は乗船しようとするパナマ人係官を棍棒を手に阻止。船長はナイフで自分の喉を切って自殺を図った。その後の捜索で船内から武器が発見された。
北朝鮮船籍の「チョンチョンガン(清川江)」号が12日、パナマ運河を通過しようとした際に、パナマ当局が麻薬などを積んでいる疑いで検査しようとしたところ、北朝鮮人船員35人は乗船しようとするパナマ人係官を棍棒を手に、実力で阻止しようとした。船長はナイフで自分の喉を切って自殺を図り、病院に搬送され治療を受けた。
その後の検査で、麻薬は発見されなかったが、船内から積荷の砂糖の下にあったミサイルの部品などが見つかった。パナマのマルティネリ大統領は15日、「世界は姿勢を正し、よく聞いてほしい。申告なく戦争の武器を積んでパナマ運河を通行することはできない」と述べた。
キューバ外務省は同日、「チョンチョンガン」はキューバ国内の港で砂糖1万トンと、防空ミサイルと部品、ミグ21戦闘機2機と航空エンジン15台など、修理のために旧式の武器240トンが積み込まれていたと発表し、武器は修理後にキューバに戻されるので、輸出には相当しないと主張。キューバ政府として「平和と核軍縮に努力し、国際法を順守する」と表明した。
朝鮮中央通信は18日付で、パナマ当局の検査を「ありもしない麻薬運搬という容疑」「麻薬捜査という美名のもとでチョンチョンガン」号の船長と船員を乱暴に攻撃して拘留した後、船荷を強制的に捜索したが、いかなる麻薬も発見できなくなると他の荷物に言い掛かりをつけて自分らの暴挙を庇護(ひご)しようとしている」と非難。
パナマ当局の検査を「いいがかり」と決めつけ、発見されたミサイルなどは「合法的な契約によって修理をしてキューバに返還することになっている古い武器」と主張した。
文匯報、中国新聞社など中国メディアは、国連安保理の制裁は、北朝鮮が小型武器を輸出したり、他国の旧式の武器を修理することまでは禁止していないと表明。「チョンチョンガン」が積んでいた武器は、ミサイル技術や核兵器の拡散にはまったく関係なく、国際法の観点からそれほど大きな問題ではないと主張した。
ただし、積荷についてパナマ側に申請しておらず、パナマ当局には乗船して検査する権利があったと指摘。35人の北朝鮮人船員が棍棒を持って抵抗し、乗船阻止に失敗してからは船のkレーンを破壊し、船長が自殺を図って病院で治療を受けることになったのは、北朝鮮側の責任との見方を示唆した。
「チョンチョンガン」については、2010年にウクライナ当局に拘留された際にも、船内から小型の武器と麻薬が発見されたと指摘。同船は5月31日にパナマ運河の太平洋側に到達し、同運河を通過してカリブ海に入ったとみられる時点で自動通信システムを切ったため、米国の偵察衛星も動向を探知することができなくなり、7月11日になり再び発見されたと指摘し、同船の動きには不審な点があったとの見方を示した。(編集担当:如月隼人)

