FRB、経済見通しを年内利下げから「利上げ」に転換…ウォーシュ新議長「物価高は国民にとって負担」
【ワシントン=坂本幸信】米連邦準備制度理事会(FRB)は17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を据え置くことを決めた。
3か月ごとに公表する会合参加者による経済見通しでは、2026年末までに利上げを1回行う想定が示された。3月時点では利下げを1回行う想定となっていたが、中東情勢を受けたインフレ(物価上昇)懸念の強まりから引き締め方向の内容となった。
政策金利であるフェデラル・ファンド金利の誘導目標は年3・50〜3・75%で、据え置きは4会合連続。決定に反対票はなく、25年6月以来、1年ぶりに全会一致の決定となった。公表した声明文からは、前回の4月会合の声明文に記載していた将来的な利下げを示唆する文言を削除した。
5月に就任したウォーシュ議長は今回、初めて会合の取りまとめ役を担った。会合後の記者会見でウォーシュ氏は、米国経済は「堅調なペースで拡大している」と説明。物価については、インフレ率がFRBが目標とする2%を上回る状況が続いていることを踏まえ、「持続的な物価高は国民にとって負担だ。いかなる状況下でも物価の安定を実現する」と強調した。
ウォーシュ氏は「政策を遂行する観点で有益ではない」として、経済見通しで予測を提出しなかった。26年末までの利上げを想定したのは、ウォーシュ氏を除く18人中9人だった。金利の据え置きの想定は8人、利下げの想定は1人だった。3月時点では、利下げの想定が12人、利上げの想定はいなかった。
また、FRBが重視する米個人消費支出(PCE)物価指数の26年10〜12月期の上昇率の予想は、前年同期比3・6%となった。3月時点の2・7%から上昇した。
