25場所ぶりVの若隆景は「とにかくストイック」 高校の先輩・斎藤健さんが振り返る“鋼のメンタル”
小結・若隆景が12勝3敗で並んだ大関・霧島との優勝決定戦を制し、22年春場所以来2度目の優勝を果たした。25場所ぶりの制覇は史上3番目の長期ブランク。2横綱2大関が休場する混戦の中で右肘の痛みを抱えながらも気迫と集中力で15日間を戦い抜き、大関昇進への扉を再びこじ開けた。
若隆景のアマチュア時代を良く知る学法福島高の先輩、斎藤健さん(33)は「肘は痛いと思うけど、右を差さない相撲を心がけていた。ケガの功名というか、それが良かったと思う。下からの攻めが増えた」と話した。若隆景はおっつけ重視から右差し、左前まわしの形に変えたところだが、右差しを控えることで持ち前の低い攻めが増えることになり好成績につながったと分析する。
高校で2年先輩。卒業後も兄の幕下・若隆元を通じて親交を深めてきた。若隆景の「鋼のメンタル」を印象付けたのは東洋大4年のインカレ。「足首を痛めて出場が危ぶまれていたのに、痛み止めを飲んで出場して個人戦準優勝したことがあった。メンタルは昔から凄かった」。稽古も監督が制止するまでやり続ける。「とにかくストイックでした」という。
斎藤さんは現在、東邦銀行に勤務し、実業団の選手として活躍する傍ら、若隆景も育った福島市の県北相撲協会で子供たちを指導する。教え子たちの1番人気は当然地元の英雄。「若隆景関を目指して入門する子も多い。震災から立ち上がって頑張っている福島に多くの勇気と元気をもらっています」と語る。夏には福島市で巡業が行われる。「優勝力士として帰ってくる。今まで以上に盛り上がるのでは」と再会を楽しみにしていた。
◇斎藤 健(さいとう・たけし)1992年(平4)11月17日生まれ、福島市出身の33歳。学法福島高から駒大。4年時にインカレ個人ベスト8。大学卒業後東邦銀行に就職。現在は福島市の県北相撲協会理事を務め、県北相撲クラブで子供たちを指導。

