中東情勢が「大館曲げわっぱ」にも影響 「生産ストップも考えられる」製造元から不安の声
先行きが見通せない中東情勢は、秋田の伝統産業にも影響を及ぼしています。大館市では伝統的工芸品の曲げわっぱを作るのに必要な材料が入手しづらくなっていて、製造元からは、不安の声が上がっています。
創業67年。「曲げわっぱ」の製造・販売を手がける大館工芸社です。
秋田杉の板を曲げて作る国指定の伝統的工芸品「大館曲げわっぱ」。江戸時代に武士の内職として奨励され、現在まで技術が受け継がれてきました。
大館工芸社 戸嶋一之代表「石油由来のものですねウレタンとか接着剤あとは(塗装)に使う、希釈するためのシンナーそういったものが不足をしているというふうな状況です。」
底の板をはめこむ工程に必要なのが専用の接着剤です。中東情勢が悪化して以降、これまで通りに仕入れることができず、一時は在庫が底をつきかねない状況でした。
今年9月ごろまでの必要な量は確保することができましたが、仕入れの不安定な状況は続いています。
大館工芸社 戸嶋一之代表「通常であれば、無くなって頼むと1週間後とかに納品されるというのが通常の流れなんですが、いまは頼むことがちょっとできない。物によるんですけどそういうふうなことになっています。いちばん足りてないもので計算すると6月分までは確保できてるんですけどもそれ以降はちょっと不透明というふうなことなってます。」
そしていま、最も深刻なのが、ウレタン塗装に必要なシンナーの不足です。ウレタンで塗装していることが大きな特徴の一つでもある大館工芸社の曲げわっぱ。
白木の製品に比べ、油汚れに強く、通常の食器と同じように洗うことができます。普段使いがしやすく、耐久性にも優れるため、ほとんどの曲げわっぱにウレタン塗装を施しています。
大館工芸社 戸嶋一之代表「なにか1つでも欠けると生産ができないということになるので、場合によっては本当全面的に生産をストップするということも考えらえるというふうな状況です。対処できるところとできないところがあるんで、非常に困っているというのがいまの率直な気持ちですね。」
先行きの見通せない中東情勢は、秋田の伝統産業にも影響を及ぼしています。