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「つわりで苦しいなら、正直妊娠を喜べない」。待望の第2子を授かったはずの夫婦の間に、冷酷な言葉が突き刺さりました。弁護士ドットコムに、妊娠中の女性から切実な相談が寄せられています。

女性は第2子を妊娠中ですが、つわりがひどく話すこともままならない状態です。

しかし、夫は労わるどころか「態度がそっけない」と逆ギレ。さらに、義母に対して妻の愚痴をメールで送るなど、精神的に追い詰める行為を繰り返しているそうです。

幸せなはずの妊娠期間が、夫の言動によって絶望へと変わるケースは少なくありません。身重の妻への言動は、法的にどう評価されるのでしょうか。離婚・男女トラブルにくわしい林本悠希弁護士に聞きました。

●モラハラ認定はあり得る

──女性は離婚も考えているようです。夫の言動はモラハラにあたるでしょうか。

新しい命を授かり、心身ともに不安定な時期に、最も頼りにしたいパートナーから心ない言葉をかけられるのは、本当にお辛いこととお察しします。

まず、夫の言動が「モラハラ(精神的虐待)」にあたる可能性はあります。特に、妊娠という特別な事情があるなかで、必要な配慮を欠き、暴言や無視、家族まで巻き込んだ非難を行うことは、夫婦の協力義務に反する行為といえます。

ただし、法的に「不法行為」として慰謝料が認められるためには、単発の言動のみでは難しく、その言動が継続的であり、婚姻関係を破綻させるほど強固なものであるということに加えて、それを裏付ける客観的な証拠が必要です。

たとえば、暴言の録音やメッセージのスクリーンショット、医師による診断書などが重要になります。

なお、夫の言動が、離婚事由である「婚姻を継続しがたい重大な事由」として考慮される可能性は十分あります。

【取材協力弁護士】
林本 悠希(はやしもと・ゆうき)弁護士
大阪大学高等司法研究科卒業、2018年弁護士登録、大阪弁護士会所属。2021年1月P&M法律事務所を設立。離婚・男女問題、交通事故、相続・遺言、刑事事件などに注力。弁護士になる前は歌手を目指していた。
事務所名:P&M法律事務所
事務所URL:https://pandmlo.com/