「村上が抜けたのもプラスに」 ヤクルトが“ビリケツ下馬評”を覆した理由
意外過ぎる采配
ほとんどの評論家たちが最下位と予想していたヤクルトがリーグ首位に立っている(4月23日現在)。
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昨年、最下位。三冠王の村上宗隆が渡米するなど戦力がダウンした上、これといった補強もないとあっては、当然の予想といえた。新味といえるのは、初めて1軍の指揮官に就任した池山隆寛監督(60)くらいだが、昨季まで彼が采配を振るっていた2軍は、新規参入のオイシックスの後塵を拝す最下位に終わっていた。
そんなヤクルトがなぜ快進撃を見せているのか。
「池山監督の意外過ぎる采配が功を奏しています」
と、スポーツ紙デスクが語る。

「まず、彼はほとんどバントをさせません。21試合を消化して犠打数はたったの2。普通は問答無用でバントという局面ですら“打て”のサインを出すのです」
思い切ったスイングから現役時代についた愛称は“ブンブン丸”。監督になっても“ブンブン采配”なのである。
「村上が抜けたのもプラスに働いています。というのも、彼は本塁打を狙うので、走者が出ても監督は盗塁のサインを出しにくかった。けれど、村上のいない今、池山監督は走者をどんどん走らせています」
昨季のチーム盗塁数は61にとどまったが、今季ははや16盗塁。年間108盗塁ペースである。
投手の打順を8番に据えることも。これまた異例だ。
「“9人目の野手”と期待を込めてだとか。データ班の裏付けもあるそうです」
投手陣も目覚ましい。昨季防御率3.59とビリケツだったのが、リーグトップの2.40にV字回復した。とりわけ守護神キハダは9試合に登板して防御率0.00と、リーグ1位の9セーブを挙げている。
お決まりの順位
とはいえ、ペナントレースはまだまだ序盤。下馬評で圧倒的優勝候補の阪神は2位につけてヤクルトをピッタリ追走している。好調は“春の珍事”に過ぎず、いずれお決まりの順位に落ち着くのではないか。
「いや、ヤクルトという球団は調子に乗ると手が付けられないところがありましてね。2013年、14年に2年連続最下位だったところ、15年に真中満監督が就任していきなり優勝。19年最下位の球団を引き継いだ高津臣吾監督も、1年目こそ最下位でしたが、2年目に優勝を果たし、3年目には連覇しています」
ひょっとしたらひょっとするかも。
「週刊新潮」2026年4月30日号 掲載
