台湾で結婚した元アンジュルム・和田彩花が浮き彫りにした日本の「選択的夫婦別姓、同性婚」への消極性
台湾は夫婦別姓が原則
女性アイドルグループ『アンジュルム』の元メンバーでタレントの和田彩花(31)が4月17日、自身のインスタグラムで結婚を発表した。
お相手は台湾出身の33歳で、
〈相手の性別は明記・公言はしません〉
としているが、同性婚や夫婦別姓が自由に実現できることを理由に、台湾で結婚したとを明かしている。
この結婚が、高市政権の同性婚合法化と選択的夫婦別姓制度導入に対する消極的姿勢が改めて浮き彫りにしている。
和田は
〈パートナーの母国である台湾での婚姻を選んだのは、以前から同性婚を支持してきたこと、そして夫婦別姓を選択できることが理由です。台湾では、どちらも自由に実現することができます〉
などと明かしたうえで、
〈私の場合は国際結婚なので、日本でも夫婦別姓を選択できますが、私だけでなく、それを望むだれもが自分らしい人生を歩めるようになってほしいです。選択的夫婦別姓や同性婚が一日でも早く、ここ日本で実現することを願っています〉
などと訴えた。
「台湾では最高司法機関にあたる司法院が‛17年に、同性婚を認めない現行民法の規定は違憲と判断したことを受けて、18歳以上の同性間の婚姻関係を保証する特別法が制定され‛19年5月から施行されています。また、台湾の民法では、結婚しても夫婦は別姓というのが原則です。同じ姓にしたい場合は、妻や夫が配偶者の姓を戸籍に登録することも認められています」(法曹関係者)
同性婚をめぐって日本では、民法や戸籍法が同性婚を認めていないのは憲法違反として同性カップルらが国を訴えている6件の訴訟で、最高裁は3月25日に原告側の上告を受理し、早ければ‛26年度中に統一判断を示すことを決めたと3月26日付の朝日新聞が報じている。
6件の訴訟のうち5件の高裁判決は違憲と判断し、1件が合憲と判断している。最高裁判断が注目されるが、違憲判断が出た場合、政府は早急に法制化すべきだろう。
「絶対ダメ」が一定数いる
一方、選択的夫婦別姓については
「高市政権は選択的夫婦別姓の制度化には否定的で、旧姓を公的証明書に単独で記載できるような法制度を検討するとしています。しかし戸籍上は別姓が認められないままです。別姓を通すために事実婚を選ぶカップルもいますが、法的な婚姻関係ではないことで、医療費の税控除が認められないなど、さまざまな不利益が生じる。それでも政権が選択的夫婦別姓に否定的な背景には、家の長である男性(父・祖父など)が中心的権限を持つ家父長制度を金科玉条にする超保守派の考えがあるとみられます。女性天皇に消極的なのもそのためでしょう」(前出・法曹関係者)
と現政権は後ろ向きのようだ。
ちなみに、石破茂前首相(69)は昨年11月13日放送のTBSのラジオ『荻上チキ・Session』に出演した際、選択的夫婦別姓の実現に向けて自民党の中で何が一番大きな障害になっているのかというリスナーからの質問に答えて、
〈『絶対ダメ』という人がいるからです。『選択的であろうとなかろうと、夫婦別姓にすると家族が壊れる、家庭が壊れる』と。本当にそうですかね、というところはあるのですが、絶対そうだと言われちゃうと、話がそこから先に進まない〉
と語っている。また同性婚についても
〈ひとりひとりの権利の実現のために政府は努力すべきじゃないかなと思っているのだが、これまた『「絶対にダメだ』という方は一定数いる〉
という。2つの問題は高市政権の誕生で大きく後退してしまったのが現状のようだ。
いずれにしても、同性婚の合法化や選択的夫婦別姓の実現に否定的なのは、世界的な流れのなかで、時代錯誤といわれても仕方がない。考えを改め、高市政権は一日も早く日本で実現する必要があるのではなかろうか――。
