《JR福知山線脱線事故21年》負傷者が未来へ歩む先をイメージ 『空色の栞』あの日を思い出して…
乗客106人が犠牲となったJR福知山線脱線事故(兵庫県尼崎市)から4月25日で21年となるのを前に、負傷者やその家族が 『空色の栞』4000枚を作成、福知山線沿線6駅で無料配布する。


負傷者らでつくる「空色の会」(兵庫県川西市)が、事故の4年後の2009年に制作を始めた 『空色の栞』は、メンバーそれぞれが、1枚1枚に空の色を表す2種類のブルーのリボンを通して作られる。事故当日の晴れ渡った青い空を忘れないとの思いから名付けた。


今年のデザインは、「旅」をイメージした。 次女が事故で負傷し、この会を立ち上げた三井ハルコさん(同川西市)が訪れたい場所、イギリスがモチーフになっている。

湖水地方(イングランド北西部)の森と青空を描き、ヒツジの群れやイトスギ(セイヨウ)がアクセントに。同国の作曲家・ホルストの、イギリス民謡を思わせる「サマーセット・ラプソディ」が聞こえるようだ。


今回はキャンバスに和紙を貼り、下地塗りをして絵の具を落とし、立体感を出した。広がる青空は、事故が起きた“あの日”と同じ。
裏には「あの日を決して繰り返すことなく 安全で安心な社会をみんなで育んでいきたい」とのメッセージが記されている。

福田さんは、負傷者らが未来へ歩む先の目的地をイメージした。「描くうえで大切にしているのは客観性。私ひとりの作品として出さず、自分本位にならない」という気持ちを忘れない。
そして、「栞は無事に帰るための“道しるべ”。手に取って、この事故のことを思いだしてほしい」と話す。
『空色の栞』はJR福知山線沿線の三田、西宮名塩、宝塚、川西池田、伊丹、尼崎駅に置き、無料配布する。
