ベントレー新型『ベンテイガ』2028年デビューへ ガソリンエンジン搭載の高性能PHEV 電動化は見直し
ハイブリッド技術を「橋渡し」に
ベントレーは、大型SUV『ベンテイガ』の次期モデルを2028年に投入する予定だ。EV戦略の大幅な見直しを経て、新世代のプラグインハイブリッド車(PHEV)シリーズの先駆けとなる。
【画像】ベントレーで最も人気のあるラグジュアリーSUV【ベントレー・ベンテイガを詳しく見る】 全24枚
同社は最近、2030年までに5車種の新型EVを投入するという計画を白紙に戻し、PHEVモデルへの投資を決めた。これは高級EVの普及鈍化を受け、兄弟ブランドのポルシェが新しいプラットフォームの開発を延期したことによるものだ。

ベンテイガ(画像)はベントレーのベストセラー車となっている。
現行の法規制では、2035年までに欧州連合(EU)で販売される新車の90%は完全電動化しなければならない。そんな中、ベントレーのフランク=シュテファン・ヴァリザーCEOは、PHEVこそが同社にとって最良の橋渡しになるとの考えを示した。
ただし、同ブランド初の市販EVは予定通り、今年後半に発表される。ヴァリザー氏によると、これに続くEVモデルの登場は2030年以降になるという。
現行のベンテイガはブランドのベストセラーであり、昨年の総販売台数の約半分を占めた。2015年から販売されており、2020年に大幅なフェイスリフトが施された。
内燃機関対応型プラットフォームへ
新型ベンテイガは当初、親会社であるフォルクスワーゲン・グループのSSPプラットフォームのスポーツ版(『61』)を採用し、EVとなる予定だった。しかし、ポルシェは昨年、このプラットフォームの導入を2030年以降まで延期したため、ベントレーは製品計画を見直すことになった。
その結果、2代目となる新型ベンテイガは、ガソリンエンジン搭載のポルシェ・カイエンや、今後登場するアウディQ9と同じPPCプラットフォームへ切り替えた。

ベンテイガのインテリア
ヴァリザー氏は、「買い手の需要がまだない段階で、ガソリン車やPHEVからEVへの乗り換えを強要する必要がなくなった」と述べている。
同氏はさらに、ベントレーには「ベンテイガを使い続ける非常に忠実なファン層がおり、これはビジネスとしても極めて好ましい」と付け加えた。この発言は、次期モデルにおいて内燃機関を搭載することによる商業的メリットを示すものだ。
PPCプラットフォームは、6気筒および8気筒のガソリンエンジンに加え、次世代PHEVにも対応できるよう設計されている。PHEVでは新開発のバッテリーと制御システムを採用し、現行ベンテイガPHEVの約50kmを上回る電気航続距離を実現する。
新型ベンテイガは主に3.0L V6を中核とするPHEVシステムを搭載し、その最高出力は現行モデルの462psと同等となるだろう。
従来型の純内燃機関モデルも引き続き販売
ヴァリザー氏は、今後はPHEVモデルに加え、従来型の純内燃機関モデルも引き続き販売することを認めた。しかし、後者は「一部の」モデルに限定され、「市場や法規制」次第になるという。特に注視されるのは、主要市場である米国の排出ガス規制だが、本拠地の英国や欧州でも限定生産モデルとして販売される可能性がある。
新型ベンテイガの詳細は未確認だが、デザインは昨年公開されたコンセプトカー『EXP 15』を基調とする。ポルシェ・カイエン・エレクトリックやロータス・エレトレのライバルとなるだろう。

新型EVの基盤となるEXP 15コンセプト ベントレー
採用されるプラットフォームは、先進的なエアサスペンションや運転支援機能など、数多くの新技術に対応できる。また、高い拡張性を備えており、購入者から最も人気のあるロングホイールベース版も再び投入される見込みだ。
ベンテイガに続き、『コンチネンタルGT』、『コンチネンタルGTC』、『フライングスパー』にも次世代PHEVシステムが導入されるとヴァリザー氏は述べた。しかし、これを実現するには、現在のMSBプラットフォームから新しいPPCプラットフォームへの移行が必要となる。これら3車種すべてが2024年にモデルチェンジしたことを踏まえると、この移行は2020年代の末頃に実施される可能性が高い。
ブランド初EVは年内に発表予定
ベントレー初のEVは、今年第4四半期に初公開され、2027年初頭に納車が始まる予定だ。カイエン・エレクトリックと同じPPEプラットフォームを採用する見込みであり、最大1150psのデュアルモーター/四輪駆動のパワートレインのみが搭載されることが示唆されている。カイエンでは、113kWhのバッテリーにより最大640kmの航続距離を実現している。
ヴァリザー氏はこのEVについて、「他社とは異なる提案」であり、「非常に興味深いものになると確信しています」と述べた。
ベンテイガとサイズが近いものの、ヴァリザー氏によると、「新たな顧客層をターゲットにし、開拓する」ため、ベンテイガのEV版として位置づけることはないという。
