ヒットは確実?「SAKAMOTO DAYS」(公式HPより)

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ヒットが見込めそうなのは……

 最大12連休となりそうな今年のゴールデン・ウィーク(GW)。遠出の外出もいいけれど、気になる作品を映画館で……というむきも多いのでは。

【写真を見る】やはり破格のヒットは確実? 人気シリーズに戦いを挑むGW作品

 映画担当記者に聞くと、GW公開予定の作品でヒットが見込めそうなのは、邦画ではSnow Manの目黒蓮(29)主演の「SAKAMOTO DAYS」(4月29日公開)、洋画では、アメリカの小説家ローレン・ワイズバーガーの同名ベストセラーを原作とする2006年の大ヒット映画「プラダを着た悪魔」の20年ぶりとなる続編「プラダを着た悪魔2」(5月1日公開)。そして、2023年公開の前作が全世界興行収入13億ドル(約2080億円)を超え、日本では140.2億円の大ヒットを記録した「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」のシリーズ第2作「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」(4月24日公開)の3本だという。

ヒットは確実?「SAKAMOTO DAYS」(公式HPより)

「目黒さんといえば、公開中の主演映画『ほどなく、お別れです』が興行収入42億円超の大ヒット作に。『SAKAMOTO DAYS』はヒットメーカー・福田雄一監督の最新作。現在、目黒さんは大ヒットした米ドラマ『SHOGUN 将軍』続編の撮影のため、海外に滞在中なのでプロモーション活動は難しいでしょうが、ヒットは確実視されています。一方、唯一の対抗馬となりそうな『プラダ』の続編ですが、前作は興収17億円。今作もそれなりのヒットが期待されています。『マリオ』はその2作が客層として見込んでいる年齢層よりも下の、小中高生を中心に集客することになりそうです」(映画担当記者)

 今年1月、「日本映画製作者連盟(映連)」が25年に公開された映画の興行収入を発表。累計で2744億5000万円となり、現在の発表形式に変わった00年以降で、過去最高になった。

 映画館に足を運ぶ人が年々、増えているのは確実だ。ならば集客の見込めるGWである。そうであれば映画各社や配給会社が、ここぞとばかりに“力作”や“自信作”をぶつけてきてもよさそうだが……。

「コロナ禍や、2023年に脚本家と俳優の組合が起こしたストライキの影響の余波もあり、ハリウッド製作の作品、それも大作が減っています。そのため、ここ数年、映画界では“邦高洋低”の状態が続いていますが、GWだけは例外なんです」(配給会社関係者)

GWは洋高邦低

 実際に20年以降、GW公開でヒットの基準である興収10億円を突破した作品をみてみよう。

 22年の邦画では「死刑にいたる病」(5月6日公開)が興収11億円、23年は「劇場版 TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」(4月28日公開)が45.3億円だった。

 一方、洋画の22年は「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」(5月4日公開)の21.6億円、23年は前述した同年洋画興収ぶっちぎりの1位だった「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」(4月28日公開)の140.2億円、マーベルコミックを実写化した「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3」(5月3日公開)が13.2億円となった。

 続く24年は、ハリウッド版「ゴジラ」シリーズの最新作「ゴジラ×コング 新たなる帝国」(4月26日公開)の17.4億円。そして昨年は、北欧発の世界的人気ゲーム「マインクラフト」を実写映画化した「マインクラフト ザ・ムービー」(4月25日公開)の39.4億円、そしてマーベルコミックを実写化した「サンダーボルツ」(5月2日公開)の11.3億円と、2年続けて10億円超は洋画となった。

 確かに数字を見る限り、洋画の方が邦画よりもヒット作が多いようだ。それでも今年のGWに目玉作品をぶつけてこない理由は、確実に破格のヒットが見込まれる「最強のシリーズ作品」が控えているからだという。

「GW前の4月中旬は、毎年のように『名探偵コナン』の劇場版が公開されています。公開を重ねる度に興収記録を更新し続けていますが、23年公開の第26作『黒鉄の魚影』でシリーズ歴代最高興行収入記録を更新し、100億円を突破。25年の第28作『隻眼の残像』が100億円を突破したことで、23年から3年連続で興行収入100億円を突破、24年から2年連続で観客動員数1000万人突破という、邦画初の新記録を打ち立てました。このため、どこの劇場も興収が期待できる『コナン』シリーズの公開枠を確保することが最優先になっているのです」(映画業界関係者)

GW作品が恐れる「最強の映画」

 今年も4月10日から劇場第29作の「名探偵コナン ハイウェイの堕天使」が公開され、相当なヒットが見込まれている。同作の“強み”は、ストーリーの面白さが、主たる客層である子どもに同伴する大人にも響く内容になっていることだという。もともと「コナン」シリーズは、1996年1月のテレビ放送開始(読売テレビ・日本テレビ系)以来、現在まで続く長寿シリーズとして多くのファンに愛されている。だが、それだけで劇場版の興収が右肩上がりとなるわけではなく、

「公開時期を固定したことで、コアからライト層のファンまで、鑑賞が年中行事と化しています。さらに、主人公を超えるほどの女性人気が取れるキャラを登場させることで、推し活要素も取り入れました。最初は推理が中心だったのに、カーチェイスや大規模爆破などの派手なアクション要素を取り込み、ファンに刺激を与えています。さらに、伏線や細かい描写が多く、考察がネットで拡散することもあって、リピート鑑賞するファンも多いのです。つまり、興収が上積みになる要素をしっかり満たしているのです」(同前)

 そこで「コナン」と張り合うのは難しいからと、各社とも公開時期をずらすように調整しているのだという。

「毎年、酷暑となる夏に涼みながら楽しんでもらえるように、その時期に大作や話題作をあてるなど、微妙に公開時期をずらしてヒットを狙うようになっています」(同)

 ちなみに、今年の夏休みシーズンの公開予定作品は、シリーズ最新作「キングダム 魂の決戦」(7月17日公開)、人気サッカー漫画の実写版「ブルーロック」(8月7日公開)、TBSのヒットドラマの劇場版第3弾「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 CAPITAL CRISIS」(8月21日公開)。そして洋画は、いずれも人気シリーズの最新作「スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ」(7月31日公開)、「モアナと伝説の海」(同前)、「ミニオンズ&モンスターズ」(8月7日公開)。

 GWと対照的に、興収争いが激戦になりそうだ。

デイリー新潮編集部