「誰も責任を取らないというのは納得いかない」鶴岡市の潜水事故から1年 事前に単独作業伝達も追悼式で遺族訴え
山形県水産研究所の男性職員が潜水作業中に溺死した事故から1年の2日、追悼式が行われました。県が行った調査の結果、男性職員が当日に1人で作業に行くことを当時の所長らに事前に伝えていたことが新たに分かりました。
この事故は2025年4月2日の午後、鶴岡市温海の沖合で当時1人で潜水作業をしていた山形県水産研究所の職員 五十嵐大将さん( 当時31) が海底に沈んだ状態で見つかり、死亡が確認されたものです。
研究所の内規では当時 2人1組で潜水作業を行う ことが定められていましたが、職員1人での潜水が常態化していて、県人事委員会は研究所の安全管理について、法令違反が複数あったと認定しています。
事故から1年がたった2日、当時の山形県水産研究所の周辺施設で追悼式が行われ、吉村知事や県の幹部らおよそ70人が黙とうしました。
「このような事故は二度と起こしてはならない。県では1人潜水を常態化させていた業務管理体制を改めるため、再発防止に向けた対策として新たに潜水作業の手順書を整備するとともに、こうした痛ましい事故が再び起こらないよう、安全対策を万全にすることを改めて誓う」
追悼式には五十嵐さんの遺族も出席し、取材に対して胸の内を語りました。
遺族 父
「亡くなってしまってから早かったですね 1年間」
母
「大将が頑張って仕事をしていたんだなということがよく分かって…」
父
「…辛かったな」
母
「辛かったね」
父
「あまりにもずさん過ぎて担当者も無責任すぎる 責任感が無さすぎて起こるべきして起きた事故だと思っている。関係者の処分を求める。うちの息子だけが亡くなっただけで誰も責任を取らないというのは納得いかない」
県農林水産部 小泉篤 次長
「海上保安部の調査が続いている中で事故の原因が明らかになっていないところであり、ご遺族の思い、それから県として今後事故を二度と起こさない、しっかりとした業務管理を行っていくということを誓うために追悼式を行い、県としても今後の姿勢を示したい」
県は2025年10月、五十嵐さんの遺族からの要望を受け、事故当時の作業の指示系統などについて再調査を行いました。
この結果、五十嵐さんが事故の2週間前、当時の所長から潜水作業を指示されていたことが分かりました。
また、事故当日の朝も、新たに赴任した所長に対し、五十嵐さんが1人で潜水作業を行う旨を伝えていたことが2日、新たに分かりました。
しかし、再調査の詳細な結果については、県は酒田海上保安部の調査の結果を待つとして、明らかにしていません。
遺族
「海上保安部の結果が出て息子の名誉回復の記者会見をしてもらいたい」
「今分かっていることを少しでも早く明らかにしてほしい」
県は今後、酒田海上保安部の調査の結果が出次第、記者会見を開くとしています。
