ソメイヨシノの下敷きになった人も… 「桜の名所はどこも危険」と樹木医が指摘する理由
パンダがいなくても、上野には桜がある!とばかりに、桜の下にシートを広げて花見を楽しむ人々の姿が。3月22日の東京・上野公園は大混雑だった。しかし、その桜をよく見ると……。
***
【写真を見る】枝がバッサリ切り落とされて… 無残な姿になった「上野の桜」
切り株状態の桜も
まだせいぜい一分咲きの桜は、上部の枝のほとんどがバッサリと切り落とされている。実はこれ、安全対策。園内各所に「強風時には、枝折れや落枝が発生する場合があります」と掲示して注意を促している。
実際に都内では事故も起きている。3月7日には世田谷区の砧公園で高さ10メートル以上ものソメイヨシノが倒れ、女性が下敷きになりけがをした。桜の名所の一つでもある千代田区・靖国神社前の靖国通りの桜も倒木や枝折れの危険があるとして18本が伐採され、現在は切り株状態。さらに、江東区の辰巳の森緑道公園の桜も20本ほど伐採されている。上野公園にも伐採された後の切り株が多数ある。

ソメイヨシノの寿命は60年
「倒木や落枝の原因は腐朽により折れやすくなっていたり、特定外来生物のクビアカツヤカミキリの幼虫が樹の内部を食い荒らしてしまったり。いずれにせよ、寿命が60年程度とされているソメイヨシノが衰弱して抵抗力をなくしているから。目黒川や神田川など都内の桜の名所はどこも危険だと指摘する樹木医もいます」(社会部記者)
都内の満開予想は27日ごろ。週末には各地の桜の名所が花見客でいっぱいになる見込み。「花の下にて春死なむ」なんてことにならないよう、頭上にご用心を!
撮影・西村 純
「週刊新潮」2026年4月2日号 掲載
