勝みなみ、“基本の見直し”で得た安心「こんなに悩みが少ないのは初めて」 新発見にも手応え
勝にとって、今季初の米本土戦。「アメリカ1発目の試合。すごく面白いコースで、試したいこともたくさんありますし、楽しめる1週間になると思います」と胸を弾ませる。その一方で、「結果も必要だと思うので、自分なりに求めていけるプレーができたら」と表情を引き締めた。米ツアー4年目の今季、掲げる目標は米初優勝。昨年は「AIG女子オープン」(全英)で2位に入るなど、ポイントランキングは自己最高の18位と躍進した。今季はポイントランク上位者のみが出場できる春のアジアシリーズからシーズンイン。「不安要素が削れてきているので、これまでよりもゴルフに集中できている」と手応えを口にする。その言葉を裏付けるように、今季初戦の「ホンダLPGAタイランド」では、昨季と比べてスイングの安定感が増していることを実感していた。もともと勝は本格的にコーチに師事することなく、“自己流”で日本ツアー通算8勝を挙げてきた。自身のスイングと向き合い続ける中で、長年の課題としてきたのが「打つときに上体が上がってしまう」動きだった。この悪癖により、クラブの振り遅れから右へのミスが出る。それを嫌がってつかまえにいけば、今度は左への引っかけが出てしまう。「もうごちゃごちゃ。曲がり幅が大きくて、去年も一昨年もすごくあった」と振り返る。そこで、一昨年のオフから基礎を見直してきた。「(インパクトまで)ボールを見るとか、(アドレスで)ボールに近すぎたら窮屈で、上体が起き上がりやすいじゃないですか。自分にとって最適なポジションを探したり、本当に基本的なことを見直しました」。これまでの自分のスイングを大きく変えず、基本を見直したことで“不安要素の解消”につながった。「去年の後半からだんだん解消されて、オフにはかなり改善された。そこは自信を持って打てています」。長年の悩みが薄れたことで、今季はこれまでにない安定感を手にしている。「日本で優勝した試合も、すごく調子が良かったわけではなかった。辛い中で、どうにかこうにか頑張って勝った感じ。悩みが少ないのは、今年が初めて」と、精神的な余裕がうかがえる。さらに今週、新たな気づきもあった。アドレス時にやや直立気味になり、「上半身に力が入る」「構えに違和感がある」といった状態が続いていた。もともと普段の生活も含め、カカト重心がしっくりくるタイプ。これまではアドレスをしてからカカトに重心を置くようにしていたが、股関節を前傾するように「お尻を後ろに出す」方法に変えたことで違和感を解消。これも基本の見直しだ。「試合でやってみないとわからないですが、コースでも練習でもすごくいい感じ。このまま続けていきたい」。自らのスイングを知り尽くす勝だからこそできるセルフ調整で、開幕前に修正を施した。積み重ねてきた基礎の見直しが成果につながる日は、もう目前まで迫っている。(文・高木彩音)
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