CP+2026で絶対触りたいレンズ。1940年代の名シネマレンズを継ぐ者
「映画みたいな雰囲気の写真が撮りたい」と思ったことが一度でもあるなら、このレンズこそ手にすべき。
本日(2月26日)から開催されている、カメラと写真映像の祭典「CP+ 2026」にて、焦点工房のブースで展示が予定されている「Light Lens Lab M 75mm f/2 SPII」は、1940年代のシネマレンズ「Cooke Speed Panchro Series II 75mm T2.2」の光学設計を現代のデジタルカメラ向けに取り入れ、その描写を再現した、ライカMマウント用のマニュアル単焦点レンズです。
\\ #CPプラス2026 焦点工房ブース //
- 焦点工房 〜カメラと写真の愉しみ・喜びをもっと身近に〜 (@ShotenKobo) February 18, 2026
開催カウントダウン投稿として、これから注目製品を投稿してまいります‼️
まず1本目はこちら
LIGHT LENS LAB M 75mm f/2 SPII
1940年代の名シネマレンズ「Cooke Speed Panchro Series II 50mm… pic.twitter.com/IWVpuVFLJ7
「Cooke Speed Panchro」って何がすごいの?
「Speed Panchro(スピード・パンクロ)」とは、イギリスのTaylor, Taylor & Hobson社(現:Cooke Optics)が1930年代から製造し、「ハリウッドの黄金時代」を支えたとの呼び声高い映画撮影用レンズのシリーズです。その名前を直接は知らなくても、このレンズで撮られた映画はきっとご存知でしょう。
『カサブランカ』、『サウンド・オブ・ミュージック』、『サイコ』、そして『ゴッドファーザー』--1930〜50年代のハリウッドをほぼ席巻した、映画史に刻まれるレンズファミリーです。
その改良版にあたるレンズが「Series II」。さらに磨き上げられた光学設計によって、独特の柔らかな輝きと温かみ、それでいてシャープさも宿す、いわゆる「Cooke Look」として語り継がれる描写を生み出しました。
当然ながら現品はもう希少で、オークションでは数十万円の値が付くこともザラ。手が届きそうで届かない、ある意味では「幻のレンズ」です。
Light Lens Labが現代に蘇らせた
香港発のレンズメーカー、Light Lens Lab(ライト・レンズ・ラボ)は、かつて名レンズとして知られた光学設計をMマウント用に現代復刻することで知られるブランド。
同社はすでに「Speed Panchro II 50 mm」を復刻した「LIGHT LENS LAB M 50mm f/2 SPII」を発売していましたが、今回はそのSP-IIシリーズを75mmにも拡張するかたちです。
光学設計はクラシックなダブルガウス構成に、非色収差補正(アクロマート)素子を組み合わせた8枚5群。絞り羽根は12枚。
その写りについては「開放f/2では滑らかなトーン遷移と自然な丸みを帯びたボケが楽しめ、f/2.8以上まで絞ると一転してシャープな解像感とディテールを実現する」と表現しています。
しかも! ここは結構大事なポイントで、映像用として設計された原版よりも大きなイメージサークルをカバーするよう改良されているのです。
往年のシネレンズは当然、現代のデジカメで使うことは想定されていません。撮像面とレンズのイメージサークルの不一致ゆえに銅鏡が写り込んでしまう症状(ケラレとも呼びます)が起きることもある。
それがLIGHT LENS LAB製では、ライカM判のフルフレームはもちろん、最大44×33mmのセンサーにも対応。キヤノンやソニーなどのフルサイズ一眼はもちろん、FUJIFILM GFXシリーズやHasselblad Xシステムも対応できる。原設計を単に復刻したのではなく、「現代のカメラで正しく使える」ようにアップグレードした、ということですね。
大きなセンサーでシネレンズの写りを堪能…!見てみたい…!
細部へのこだわりが好きすぎる
個人的に一番テンションが上がるのが、鏡胴のデザインです。
シネマレンズ特有の造形で、フォーカスリングやヘリコイドの操作性を高めるためにあると思われる「うさぎの耳」のような突起パーツがあります。それが今回のレンズにもしっかり受け継がれています。
見た目にもシネレンズっぽさがあって、手元に置いておきたくなるやつ。もちろん、操作するときにもぐいーっと動かしやすくていいんですよね。
ボディはアルミ合金製で、クロームと黒塗りの2バリエーション。販売定価では50ドルの違いがあります。
全ての光学・機械部品をインハウスで設計・製造、さらに手作業でアセンブリしているとのことで、細部の品質も一貫しています。
ポートレートにも「75mm」という選択
50mmのSP-IIはすでに存在していましたが、今回75mmが加わることで用途の幅が一気に広がります。フルサイズなら75mmの中望遠、APS-C機に換算すれば約112mm相当になるので、ポートレートにぴったりの画角。シネレンズらしいトーンの豊かさと滲みを活かしながら、被写体との距離感もちょうどいい。
僕自身、別のシネレンズですが「Schneider-Kreuznach Arriflex Cine-Xenon 75mm F2」を持っていて、この焦点距離の描写も大好きなんです。ただ、いかんせん残数もない希少レンズで価格も高く、マウントアダプター変換祭りになるので、他人に勧めづらい!
それが新品で、これから注文で手に入る、しかも定価は749米ドル(約12万円)から! ライカMマウントからの変換なのでアダプターも少なくて一発で済みます。シネレンズの魅力が、さらに多くの人に伝わるのではないかとワクワクします。
現状では、プレオーダー開始は2026年3月1日より、出荷は3月20日頃を予定。CP+ 2026でも実機に触れる機会がありそうなので、質感などなど絶対に確かめてみたい一本。僕は確実に行きます。
Source: Light Lens Lab 公式製品ページ , Light Lens Lab 開発ブログ . PetaPixel

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