Photo: 納富廉邦

セーラー万年筆の「ケセラ ボールペン」(税込330円)は、パイロットの大ベストセラー、フリクションボールとはまったく違うアプローチで作られた消せるボールペンだ。なんと、書いた文字を剥がして消す。どういうこと? と思ったので、とにかく使ってみた。

書いた線が紙にくっついている

Photo: 納富廉邦

リリースを見ても今ひとつピンと来なかったのだけど、運良く発売前にお借りすることができたのでさっそく試してみた。確かに剥がして消すボールペンというコピーに偽りはなかった。書いた文字を、尻軸のラバ−でこそげ落とす感じで擦ると、ボロボロと剥がれる。ボールペンなのに消しカスが出るのが新鮮。

つまりは、インクが紙に染み込むことなく、書いた線が紙の上にくっついているのだ。なので、剥がすことができるし、紙に染み込んでいないから剥がしたあとには何も残らない。フリクションボールや三菱鉛筆のユニボールR:Eのように、書いた線が透明になるのではなく、本当に物理的に消せるボールペンの誕生である。

普通に使える筆記具

Photo: 納富廉邦

気に入ったポイントは、まず黒インクがちゃんと黒いこと。真っ黒とまでは言わないけれど、グレーではなくちゃんと黒い。そして、水性インクだから、書き味がサラッとしていて、筆圧もあまり必要ないのも嬉しい。

一方で、キャップ式であること、ボール径0.8mmと太めなので手帳などへの筆記はあまり向かないこと、油性ボールペンに比べるとやや乾きが遅いことといったあたりは、使いにくいポイントになるだろう。

フリクションボールとは異なる特徴

Photo: 納富廉邦

とはいえ、車の中に放置したら書いた文字が消えたとか、消したはずの文字が復活しちゃったといったことがなく、郵便物の宛名書きなど失敗しても直せるのが本当に助かるのだ。

インクの中にあるゴム材が顔料を包み込んだ状態で紙の上に定着するという新開発のインクで、ほぼ絶対に裏写りしないという特性も持っているわけで、かなり画期的な水性顔料インクと言える。ペン型のマスキングテープみたいな使い方が可能なのも面白い。

Photo: 納富廉邦

キャップ式で、ボール径は0.8mmのみ。色も黒、赤、青の3色というスペックは、とにかく、製品化できたところから発売したという感じなので、今後、ノック式や細字、カラー・バリエーションなどは増えていくはず。フリクションボールもジェットストリームも、最初はキャップ式だったのだ。用途は限られるけれど、愛用しつつ今後を見守りたいと思っている。