チョコレートはカカオの種子を発酵または焙煎(ばいせん)したカカオマスを主原料としたお菓子で、日本では2月14日のバレンタインデーに女性が好意を寄せる男性へ、あるいは友人やお世話になった相手に渡す習慣が根付いています。そんなチョコレートに含まれる成分が、生物学的な老化を遅らせる可能性があるとの研究結果が報告されました。

Theobromine is associated with slower epigenetic ageing | Aging

https://www.aging-us.com/article/206344/text



Key chemical in dark chocolate may slow down ageing | King's College London

https://www.kcl.ac.uk/news/key-chemical-in-dark-chocolate-may-slow-down-ageing

Something in Dark Chocolate Could Slow Aging on a Genetic Level : ScienceAlert

https://www.sciencealert.com/something-in-dark-chocolate-could-slow-aging-on-a-genetic-level

植物由来の飲食物に含まれる化学物質にはポリフェノールやアルカロイド、フラボノイドなど人体に有益なものが多数存在しています。これらの化学物質の中には遺伝子発現を制御して、健康や長寿と関連する細胞機構と相互作用するものがあるとのこと。

そこでキングス・カレッジ・ロンドンなどの研究チームは、世界中で広く消費されているチョコレートやコーヒーに含まれる6つの化学物質について研究しました。

研究チームは2つの異なる調査で収集された合計1669人の血液サンプルを分析し、血液中に含まれる化学物質の濃度を分析しました。また、DNA配列の一部にメチル基が付着するDNAメチル化を生物学的老化の指標として用い、化学物質の濃度との関連を調べました。



分析の結果、チョコレートやコーヒーに含まれている「テオブロミン」という化学物質の濃度が高い人は、生物学的老化が遅い兆候を示すことが明らかになりました。

テオブロミンは犬や猫のように代謝速度が遅い動物にとって有害ですが、人間では心臓病のリスク低下といった有益な効果をもたらすとみられています。しかし、テオブロミンが健康に及ぼす効果についての詳細な研究は不足しています。

今回の研究はあくまでテオブロミンと生物学的老化の関連性を示したものであり、「チョコレートを食べると生物学的な老化が遅くなる」という因果関係を証明したわけではありません。しかし、テオブロミンの健康効果についてより深く研究する価値があることを示唆しています。

論文の共著者であり、キングス・カレッジ・ロンドンのエピゲノミクス研究者であるジョーダナ・ベル教授は、「私たちの研究は、ダークチョコレートの主要成分と若々しさの維持との関連性を明らかにしました。ダークチョコレートをもっと食べるべきだと言っているわけではありませんが、この研究は日常の食生活がより健康で長生きするためのヒントを秘めているかもしれないことを理解するのに役立つでしょう」と述べました。