【異例】候補者3人中2人が「本人不在」…音声だけで訴える事態に 実は動画NGのリモート選挙活動 その理由は? 衆議院選挙・熊本1区
衆議院選挙・熊本1区では、1月30日時点で候補者3人のうち2人が街頭にいない、異例の選挙戦となっています。
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各陣営、どうにかして本人の声を届けようとしていますが、そこには意外なルールがありました。
3人中2人が「本人不在」それぞれの理由
1月29日、参政党・新人の山口誠太郎候補は、神谷宗幣代表とともに熊本駅前でマイクを握り、集まった人たちに直接、支持を訴えました。
参政・新人 山口誠太郎候補「今の税制は分かりにくいです。国民に納税義務を負わせるのであればもっと税金はシンプルであるべき、税制を根本から変えていきたい」
同じころ、自民党・前職の木原稔候補の街頭演説。県選出の参議院議員や県議・熊本市議の姿はありますが、本人の姿はありません。
官房長官としての仕事があり、東京を離れることができないためです。
自民 松村祥史 参議院議員「(木原候補は)危機管理上、国会を離れることができません。官邸で1人ぼっちで仕事しています」
さらに、中道改革連合・新人の鎌田聡候補の街頭演説も本人不在でした。
その理由は。
立憲民主党県連 西聖一 代表代行「鎌田聡候補がインフルエンザにかかったと……」
本人不在で訴える方法
そこで両候補は、音声で訴えました。
自民・前職 木原稔候補の音声『戦略的な財政出動によって、雇用と所得を増やし、潜在成長力を引き上げて、税収が増えていく強い経済を実現します』
中道・新人 鎌田聡候補の音声『本当にみなさんの暮らしと命を守る、そういった政策に税金をあてていく、そういった政治に変えていかなければならない』
コロナ禍以降、オンライン会議システムなど、離れていても互いの顔が見えるツールも一般的になる中で、なぜ候補者2人は音声だけで訴えているのか。
そこに関係する、あるルールとは。
「リモート選挙活動」の難しさ
結論からいうと「動画やビデオ電話を使った選挙運動は、公職選挙法で禁止されているから」です。
公職選挙法の条文(143条の2項・一部抜粋)には 「選挙運動のためにスライドその他の方法による映写の類を掲示する行為は、禁止行為に該当する」 と書かれています。
つまり、動画やビデオ通話は「映写の類」とみなされるということです。
「屋内の演説」はOK「屋外」はNG 理由は?
ただ、例外もあります。2013年の法改正で「屋内の演説会」に限っては動画やビデオ通話が認められました。
その理由について、熊本県選挙管理委員会は「聴覚障害者の参政権保障という観点や、候補者の訴えをより分かりやすくするため許容された」と解説します。
では、なぜ屋外では認められないのでしょうか?
県選管は「屋外でモニターを使用すると、不特定多数の目に触れる他、資金力のある候補者が有利になるおそれがある」などを理由に挙げます。
「金のかからない選挙」「候補者間の平等」という選挙公営制度の原則に反するため、引き続き制限されているということです。
