作家生活50周年を前に放つ、らしさ満載の痛快作


『異能機関』スティーヴン・キング

異能の少年少女を拉致する謎の機関〈研究所〉。
彼らは子供たちの超能力を利用して何を企図しているのか。
冷酷なるくびきから逃れるため、少年は知恵をめぐらせる。

ミネソタ州ミネアポリスに暮らす12歳の少年ルークは、両親こそごく平凡だが、優秀な子供の特待校に通う神童だ。彼にはちょっとした特殊能力があった。ふとしたときに、周りのごく小さな物品をふれることなく動かしてしまうのだ。と言っても、それは他人が気づくほどのことでもない。

一流大学MITの入学内定を勝ち取ったルークだが、ある夜、3人の不審な男女が眠る彼をかどわかす。目覚めたルークが見たのは、自分の部屋そっくりにしつらえられているが、何かが違う一室だった。扉の外は自宅とは似ても似つかぬ、古びた大きな施設。そこには様々な少年少女が拉致され、自室と似た部屋を与えられて戸惑いながら暮らしていた。

目的も知れぬこの〈研究所〉で、残忍なスタッフや医師に、気分の悪くなる注射や暴力的な検査を繰り返される少年少女たち。彼らの共通点は「テレキネシス」か「テレパシー」の超能力を持っていることだった。

ルークは黒人少女カリーシャ、反抗的な少年ニック、幼く泣き虫だが強いテレパシーをもつ男の子エイヴァリーらと知り合うが、一定期間検査を受けた子供はひとり、またひとりと〈研究所〉の別棟〈バックハーフ〉へ連れ去られ、決して帰ってこないのだった。ルークはこの不穏な施設からの逃亡計画を温めはじめる――。

くわしく見る

発売ラインナップ (2023/6/25~2023/7/1)

発売日のリンクをクリックするとGoogleカレンダーの登録画面が表示されます

タイトル 私説ドナルド・キーン 著者名 角地幸男 発売日 2023/06/26 作品紹介 なぜキーンは英語で書き、わたしに翻訳させたのか?
ドナルド・キーンが知りたければ、その作品と直に向きあうほかない。晩年の20年を伴走してきた翻訳者による、初の評伝と作品論。 タイトル 異能機関 上 著者名 スティーヴン・キング 白石朗 発売日 2023/06/26 作品紹介 作家生活50周年を前に放つ、らしさ満載の痛快作
恐怖の帝王、王道のSFホラー巨弾! 超能力少年少女を拉致する謎の〈研究所〉。天才少年ルークはこの秘密機関から逃れられるのか? タイトル 異能機関 下 著者名 スティーヴン・キング 白石朗 発売日 2023/06/26 作品紹介 これは『IT』ミーツ『ストレンジャー・シングス』だ
秘密機関の目的が徐々に明らかに。冷酷な女所長たちが逃亡するルークを追う一方、超能力少年少女らは力を合わせて巨悪に戦いを挑む! タイトル やまとは恋のまほろば5 著者名 浜谷みお 発売日 2023/06/27 作品紹介 ファン絶叫!可児江先輩と飯田くん、穂乃香、三角関係に決着…!
関西地方の大学に通う三和穂乃香18歳。古墳研究会が心安らぐ、自分の居場所。…だったけど、恋に友情に、心ざわついて…? タイトル 小さなことからコツコツと 西川きよし自伝 著者名 西川きよし 発売日 2023/06/28 作品紹介 芸能生活60周年記念
17歳で喜劇役者の石井均に弟子入りし、翌年に吉本新喜劇へ。ヘレン夫人との出会い、歴代総理との交流など秘話満載。 タイトル それは誠 著者名 乗代雄介 発売日 2023/06/29 作品紹介 生の輝きを捉えた芥川賞候補作
修学旅行で東京を訪れた高校生たちの小さな冒険。ささやかな会話と出来事から、生の輝きが浮かび上がる傑作中編。