【戸塚啓コラム】狭き門をくぐるのは誰だ。E-1選手権の最注目は杉岡大暉
今回のメンバーで注目が集まるのは、やはりFW陣だろう。
3月、6月の活動に参加しなかった大迫は、クラブでのプレータイムを伸ばしている。ただ、先発でフル稼働するには至っていない。
カタールW杯のグループステージは、中3日で3試合を消化する。そのすべてで、彼の起用を計算できるか。現時点では不確定要素が多い。
ストライカーでは武藤嘉紀、西村拓真、町野修斗、細谷の4人が選ばれている。基本システムの4-3-3に当てはめると、武藤と西村はCFで、町野と細谷はウイングだろうか。彼らのタレント性を生かすなら、4-2-3-1や4-4-2でも面白い。
個人的に推したいのは杉岡大暉だ。17年に湘南ベルマーレの一員となった彼は、1年目から出場機会をつかみ、東京五輪世代の中核を担っていく。19年には若手中心のメンバーで挑んだコパ・アメリカで、日本代表デビューを飾った。
プロ4年目の20年には、鹿島アントラーズへステップアップする。しかし、定位置をつかみ取ることはできない。翌21年もチーム内の序列を変えられず、東京五輪のメンバー入りを逃した。
21年8月には、湘南に期限付きで復帰した。3バックの左センターバックと左ウイングバックで起用され、プレータイムを少しずつ確保していく。
今シーズンは開幕スタメンこそ逃したものの、4月10日の8節から先発に定着した。鹿島で失っていたゲーム体力とゲーム感覚を取り戻せば、攻守にアグレッシブかつダイナミックなプレースタイルは目を引く。代表復帰は驚きでなかった。
森保監督指揮下のチームでは、長友佑都が左SBの序列で最上位にあり、中山雄太がバックアップを担ってきた。先の6月シリーズでは、伊藤洋輝が代表デビューを果たした。日本代表の歴史で初めてと言っていいぐらいに、左SBの候補が充実している。
カタールW杯は登録メンバーが26人となったが、DFは各ポジションふたりが基本だろう。左SBではすでに3人が競争を繰り広げており、杉岡は厳しい立場だ。それでも、サイドバックとしての攻撃力は、中山と伊藤を上回る。ポリバレント差でも劣らない。
杉岡がコパ・アメリカ以来の国際舞台で、分かりやすい結果を残すことができれば──カタールヘの道が開けてくる、と思うのだ。
関連情報(BiZ PAGE+)

1968年生まれ。'91年から'98年まで『サッカーダイジェスト』編集部に所属。'98年秋よりフリーに。2000年3月より、日本代表の国際Aマッチを連続して取材している