乗用車とは?普通・小型・中型から軽自動車との違いは?意味・定義を解説
乗用車とは?
■乗用を目的とする自動車のこと
乗用車とは、自動車の用途が「乗用」に分類されるもので、人間の移動を目的とする車を指し示すものとして広く普及しています。
しかし乗用車が車(二輪や三輪などを含む)なのか、四輪またはそれ以上の自動車を表すものなのかは、この表現だけでは定かではありません。
「自動車の用途等の区分について(依命通達)」には乗用自動車の定義を考えるために必要な情報が記載されています。
「乗用自動車等」の「1 乗用自動車等」によると、乗用自動車等とは貨物自動車等及び特種用途自動車等以外の自動車で乗車定員10人以下のものです。乗用自動車等には貸渡乗用自動車等と幼児専用乗用自動車があり、これら以外のものは乗用自動車と呼ばれています。
以降で詳しく説明しますが、「自動車」と書かれていても四輪の自動車だけを意味するとは限らないので、正しく理解することが求められます。
■乗用車のナンバープレート
ナンバープレートの地域名の隣の数字を読むことで、その車両が乗用車なのかどうかを判断することができます。
種別の数字は1桁、2桁、3桁のうちどれかになるのですが、乗用車の場合この数字は3、5、のいずれかで始まります。例えば、品川302、岐阜500、といった感じです。
■車検証で乗用車を確認する方法
車検証の「用途」の部分にはその車両の用途が記載されています。ここに「乗用」と記載されていれば、その車両は乗用車である証拠です。
道路交通法と道路運送車両法における乗用車の種別
自動車や軽車両などに関する法律の代表的なものといえば道路交通法と道路運送車両法です。これらの法律はそれぞれ異なる自動車の種別分けを行っています。これらの異なる2つの法律は乗用車をどのように分類しているのでしょうか。
■道路交通法における自動車の種別
道路交通法は次のように自動車の種別を次のように分類しています。
大型自動車 中型自動車 準中型自動車 普通自動車 大型特殊自動車 大型自動二輪 普通自動二輪 小型特殊自動車このうち、自動車(四輪の車)に該当するのは、大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車です。これらは車両重量、最大積載量、乗車定員によって細分化され、次のようになります(特殊車両は省略)
または乗車定員30人以上の自動車 30人以上 中型自動車 7.5トン以上11トン未満 4.5トン以上6.5トン未満
または乗車定員11人以上30人未満の自動車 11人以上
30人未満 準中型自動車 3.5トン以上7.5トン未満 2トン以上4.5トン未満
または乗車定員10人以下 10人以下 普通自動車 他のいずれにも該当しない自動車
(乗車定員は10人以下) 同左 同左
先ほど説明した乗用自動車の定義を踏まえてこれらの種別分けを読むと、まず乗車定員が11人以上となっている中型自動車と大型自動車は乗用車に該当しないことは明らかです。
トヨタ アルファードであったり、ダイハツ ブーン、スズキ アルトなど普通自動車運転免許(現行)で運転可能な車種は普通自動車と理解してほとんど問題ありません。
また、「自動車免許」と「二輪免許」がそれぞれ別のものとなっていることもわかります。
■道路運送車両法における自動車の種別
道路運送車両法の第3条(自動車の種別)に記載されている通り、この法律における自動車は普通自動車、小型自動車、軽自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車と分類され、原動機の種類や総排気量または定格出力などがそれらの基準となっています。
このうち、普通自動車、小型自動車、軽自動車の定義は次の通りです。
種別 車輪数 エンジン総排気量 普通自動車 四輪以上 2,000cc超 小型自動車 四輪又は三輪以上 四輪以上:660cc超~2,000cc以下三輪:600cc超二輪:250cc超 軽自動車 三輪以上 三輪以上:660cc以下
二輪:125cc超~250cc以下
私たちが現代で運転している自動車の多くは四輪ですから、法的にも一般的(ユーザー目線的)にも普通自動車、小型自動車、軽自動車が乗用車と考えても大方問題はありません。
しかし、用途が「乗用」のベース車であっても、手続きを経て「貨物(4ナンバー車や1ナンバー車)」に変更されているものがあったり、三輪トラックでありながら用途が「乗用」になっているものも稀にあります。
また、表にある通り二輪車も排気量によっては小型自動車または軽自動車に分類されています。これらの書類に目を通すと、用途が「乗用」です。つまり、車輪数を四輪と限定しなければ、バイクも乗用車や乗用自動車に該当することになります(法的には乗用自動車)。
総排気量250cc以下のオートバイの公的書類は「軽自動車届出済証」となっていますが、250ccを超えるオートバイ(つまり小型自動車)では「自動車検査証」(車検があるから)となっています。
■道路交通法と道路運送車両法の目的は異なる
道路交通法と道路運送車両法それぞれの自動車の種別の定義が異なるのは、法律が存在する目的が異なるからです。
道路交通法は運転免許制度、交通の取り締まり及び違反時の罰則の取り決め等が目的で、道路運送車両法は車両の所有者の明確化や車両の安全性確保(そのための車検制度の実施)が目的となっています。
普通自動車免許で自動二輪車を運転することはできなかったり、250cc以下のオートバイ(二輪車)が道路運送車両法で軽自動車に分類されていても法的な車両検査(車検のこと)の対象外となっていることを考えるとわかりやすいのではないでしょうか。
また、乗用車のうち、いわゆる軽自動車は道路交通法上では「普通自動車」、道路運送車両法では「軽自動車」扱いとなります。
