坂下千里子の勢いが止まらない。『これでわかった!世界のいま』(毎週日曜、NHK)、『ノンストップ!』(月曜レギュラー、フジテレビ系)に加え、バラエティや情報番組などに引っ張りだこ状態なのだ。エステのCM “チリ脚” での大ブレイクから21年、今もテレビに欠かせない存在の坂下を直撃。関係者や共演者の証言を交え、「愛される理由」の秘密に迫る。

 インタビューをおこなったのは、『ノンストップ!』出演後のフジテレビ。取材のテーマが「坂下千里子は、なぜ愛されるのか?」だと伝えると、「え、だ、大丈夫なんですか、それ?」と早速のナイスリアクション。大丈夫ですよ。

「ハハハ、そうなんですね。でも、モテているんでしょうか。それほど忙しいわけじゃないんですよ。毎日普通に “母親” してますから。娘は2021年の春から中学生、下の子(男の子)は小学5年生。2008年に結婚して、すぐに子供ができましたから」

 44歳、2児の母の坂下。若さの秘訣は何?

「いやいや、もう若くないですって。まあ、しいて言うなら、自分に甘いことかも。自分が嫌なことはしないとか。

 2年ほど前、体調が悪くなって、病院に検査に行ったんですよ。すっごいストレスが溜まってると思って。そうしたらお医者さんに、『あなた、全然ストレスないですね』って言われたんですよ。『いや、そんなはずはない』って言ったんですけどね。

 でも、言われてみると確かにそうかもなって。嫌なことがあっても、寝たらリセットできちゃいますから。仕事の失敗も、3日たてばスコーンと抜けますね」

 いまや “バラエティ女王” だが、もとは女優志望だったという。

「(当時)事務所の先輩に、石田姉妹(ゆり子、ひかり)や一色紗英ちゃんがいて、ああなりたいと思って。それが気がついたら、全然違うほうにきちゃってた。

 デビューしてから、いくつかドラマに出させてもらったんですが、あるドラマに出演させてもらったときが、酷かったんですよ。監督にバッチバチに叱られて。あれで、『自分に女優は向いてないな』って。役になりきれないんです。何をやっても、坂下千里子なんです」

 過酷な生存競争社会でもある、芸能界。ここまで生き抜いてこられた理由を聞いた。

「理由……う〜ん、そんなこと、これまで考えたことないんですよね。たぶん、根っからのテレビっ子だからじゃないですか。子供のときからずっとテレビが大好きで、それが出るほうになっても、ずっと好き。この仕事、やめようと思ったことは、一度もないです」

 母親となった30代以降は、仕事の方向性も変わった。

「20代は、“ど” バラエティが大好きで、もう楽しくって。それが子供が生まれてからは、『賢くなりたい、もっと知識が欲しい』と、そういうふうになりました。子供の未来のために、『どうやったら世の中が住みやすくなるんだろう』と考えたり。興味が移っていって、出る番組も変わっていったんですよ」

 池上彰氏がMCを務める報道番組にも、多数出演している。

「池上さんの番組、すごく楽しいんですよ。わかりやすく教えてもらえるので、すーっと頭に入ってくるんです。

 ただ、『千里子さんは、すごく聞こうという意欲がある。だから頭にはいったん入るけど、それが抜けるのもすごく早いですよね』って、池上さんに言われたことがあるんです。同じ話を少し前にも聞いてるのに、そのたびに私が『ああ、そうなんだ!』という新鮮なリアクションをとっちゃって」

 だが、その新鮮なリアクションこそ、制作側が求めているのでは?

「そ、そうなんでしょうか。反省はしてるんですよ。小さいときから、人に何かを教えてもらうのが大好きなんです。書道は13年続けて、高校のときは、将来は習字の先生になると思ってたほどですから」

 街ブラ番組への出演も多い。

「楽しいですよ、街ブラ。私生活では、すっごい行動範囲が狭いので、知らない所に連れて

いってもらえるのが嬉しくて。知らない人に声をかけるのも平気ですね。そういうロケは、『王様のブランチ』で鍛えられたかも」

1994年、「アルペン」のCMでデビューしたころの宣材写真

 とにかく仕事が楽しい、という坂下。芸歴では、すっかりベテランだが、池上氏さえも巻き込む変わらない “天然パワー” こそが、スタッフや共演者から愛される理由なのだ。今後、やってみたい仕事は?

「1年ほど前からテニスを始めたんですよ。だから運動系の番組とかいいなって。(1997年〜2013年に放送していた)NHKの『趣味悠々』みたいな。最近はインテリアとかにも興味があるんで、それも『趣味悠々』ですよね。担当の方がこの記事を読んだら、どこかで使ってもらえたりしないですかね?」

 最後に、かつてはグラビアでも活躍した坂下にこんな提案を。『FLASH』で久しぶりに、グラビアをやりませんか?

「おお! いつでもやりますよ!! 私、マネージャーに聞いたことがあるんです。『私にグラビアの仕事って来ないの?』って。『来るわけないじゃないですか!』って、強めに否定されましたけど(笑)」

 以下では、関係者が証言した「坂下が愛される理由」を紹介する。

【関係者が証言「坂下千里子が愛される理由」】

●池上彰氏
「坂下さんとは、テレビ番組のロケやスタジオ収録で、よくご一緒させていただいています。とにかく明るく、その場の雰囲気がパアッと明るくなります。地頭がよく、打てば響く反応の素早さにいつも感心しています。
 ときおり、頓珍漢なやり取りになるのもご愛敬。坂下さんが、素朴な『いい質問』をしてくれるので、番組もスムーズに進みます。これからも頑張ってください。また、ご一緒しましょう」

●『これでわかった!世界のいま』大島聡チーフプロデューサー
「世界のニュースを扱う番組なので、とかく、堅くなりがちなのですが、坂下さんの存在によって楽しい雰囲気にしてもらっています。長年出演しているので、じつは国際情勢に詳しくなっているのではないでしょうか。
 でも、常に素直な感覚で驚いたり、疑問を持ったりしてくれています。私たち制作する側としても、坂下さんがどのようにリアクションしてくれるか、いつも想像しながら工夫して制作しています」

●『ノンストップ!』土屋健チーフプロデューサー
「番組のメインターゲットであるF2層(35歳〜49歳女性)と同じ目線で物事を見ることができ、視聴者の皆さんと同感覚の感想を共有できるのも強みだと思っています。
 明るく前向きなトーク力はもちろん、キュートさも併せ持つ坂下さんの魅力は、デビュー当時から2児の母となった今でも、変わらないのではないかと感じています。これからも、週初めの月曜の気分を明るくする存在として、期待しています」

●千頭啓紀氏(所属事務所・ボックスコーポレーション代表取締役)
「千里子がまだ新人のころ、いろんなバラエティ番組を何度も繰り返し見て、もし自分が出演できたらどのようなコメント、リアクションをしたらいいかと日々、考えていたことを思い出します。今も、その姿勢は変わってないですね」

さかしたちりこ
1976年4月19日生まれ 京都府出身 1994年、「アルペン」のCMでデビュー。1997年から出演した『王様のブランチ』(TBS系)のリポーターで人気に。2000年、エステサロンのCM「バッチリ、チリ脚」で披露した美脚も話題に。2008年、テレビカメラマンと結婚。2児の母。現在は『これでわかった!世界のいま』(NHK)に出演するほか、『ノンストップ!』(フジテレビ系)に月曜レギュラーとして出演中

(週刊FLASH 2021年2月9日号)