【名刺】正しい交換の仕方から置き方、忘れたときの対処法
「顧客との名刺交換は、一生に一度しかないものという思いで行ってください」(マナーコンサルタント宗像智子さん)
最初の名刺交換でどのような印象をお客様にもってもらえるかで今後のビジネスのあり方は大きく変わってくる。名刺は相手の分身と思って受け取り、自分の分身との思いで渡すようにしたい。
名刺交換では常に自分から名刺を差し出し、受け取ってもらえるように振る舞おう。
「名刺を差し出す際は、相手が読みやすい向きにして、自分の社名や所属、名前をはっきりと伝えます。そして名刺を相手の胸の高さに差し出してお渡しします。名刺を受け取るときは、軽く会釈しながら『頂戴いたします』と受け取ります。
受け取ったら、名刺を見ながら『△△部□□様ですね』と、相手の名前、部署などを復唱するのもおすすめです。名前を呼びかけることは相手に好印象を与えるパワートークといわれていて、『ありがとう』に匹敵するくらい距離を縮める効果があるからです。そして『本日はお時間をいただきありがとうございます』と感謝の一言をつけ加えましょう」
■複数の人と名刺交換をするときは
名刺を受け取るときは、両手で受け取るようにしたいが、複数の人と名刺交換をするときには名刺交換に時間を費やすわけにもいかない。スムーズな交換を心がける。
「まず人数分の名刺を取り出し、一枚を名刺入れの上に置き、他の名刺を折り畳み部分に挟んで準備します。一人めと名刺交換をしたら、もらった名刺を名刺入れの下にもっていき、次に挟んでおいた一枚を取り出し、名刺入れの上に置いてから二人めに渡します。受け取った名刺は、また名刺入れの下にもっていくようにしてください」
片手(右手)で受け取ってもよいが、受け取ったら左手も添えること。
「よく名刺を見ながら『頂戴いたします』と受け取る人を見かけますが、これでは名刺が主役。名刺を受け取るときは、相手の目を見て受け取ってください」
気をつけたいのは、渡すときに名刺の文字や社名を指で隠さないこと。
複数の人と名刺交換した場合、名前が覚えられないので席順に合わせて名刺を並べる。相手の話を聞きながら、名刺に書き込みをする人もいるが、これはマナー違反。ただ名刺をずっとテーブルの上に置いておく必要はない。名刺をしばらく置いておき、相手の名前を覚えたら、頃合いを見てしまってもかまわない。
「あってはならないことですが、名刺を切らしてしまった場合には『申し訳ございません』と非礼を詫びたうえで、職場に戻ったら一筆書いてすぐに郵送するように。営業マンのなかには、わざと名刺を切らしておいて、丁寧な手紙とともに名刺を送って印象を強くするという人もいますが、これは新人にはお勧めしません」
もらった名刺はその日のうちに整理するクセをつける。顔と名前を一致させて覚えるのは簡単そうでいてなかなか難しい。名刺ホルダーにしまう際に復習して覚える努力を心がける。また日付や用件、相手の特徴などもメモしておくと、思い出す糸口にしやすい。
「名刺交換はほんの短い時間ですが、相手に自分を強く印象づけるビジネスチャンスの一瞬です。たんに名前と連絡先の交換だと思ってはもったいない。一期一会の真剣勝負なのです」
●名刺交換の心得
1.先に名刺を出す。とにかく先に出されたら負けのつもりで相手より早く名刺を出す。
2.名刺は相手が読みやすい向きに変えて、1、2歩前に出る。
3.差し出す際は、社名、所属と名前をゆっくりはっきりと伝える。
4.相手の目をしっかりと見ながら、相手の胸の高さに差し出す。
5.テーブル越しではなく、相手の正面に立って行う。
6.名刺をいただく際は、軽く会釈して「頂戴いたします」と、右手か両手で受け取る。
7.名刺をもらった後は、すぐにしまわず、しばらく机の上に出しておく。
●名刺交換術
1.受け取ったら、名刺を見ながら、相手の名前を復唱する。「○○様ですね、よろしくお願いします」
2.「お時間をいただき、ありがとうございます」の+αの一言をつけ加える。
3.名刺を切らしていた場合は、「申し訳ございません」と非礼を詫び、後日、名刺とともに一筆書いて郵送する。
4.同時名刺交換の場合、片手(右手)で受け取ることもある。受け取ったら左手も添える。
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MOMO Style 代表。ライフスタイルマナーコンサルタントとして企業向け研修を数多く行う。著作に『知って得する モテる男のマナー講座』がある。
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(マナーコンサルタント 宗像智子)
