【FC東京】浦和撃破に必要な“3本目の矢”を担うのは復調の気配漂わす前田か?
前節まで黒星先行の低迷ぶりが嘘のように、この日の鹿島は試合巧者ぶりを発揮。昌子とファン・ソッコのCBコンビに、柴崎と小笠原の2ボランチが加わった守備ブロックを中心に武藤の自由を奪い、さらに太田のセットプレーを幾度となく弾き返した。
押し込まれる展開が続いた最終盤も鹿島は集中を切らさず、土居が34分に決めた虎の子の1点を守り抜いた。殊勲者の昌子は「崩された場面もいくつかあってまだまだですが、とりあえず無失点に抑えられたことが嬉しいです」と試合後に話していた。
FC東京にとっては、今季の合言葉「とりあえず無失点に抑える」を逆にやられた感があり、フラストレーションの残る一戦になったことだろう。4月25日の山形戦(7節)からリーグ4連勝と波に乗っていただけに、“天敵”の鹿島を叩いてより士気を高めたかった。
太田は言う。「今日勝っていれば(ゴールデンウィークの)連戦を最高の形で終われましたが……。結果だけにこだわって戦っていたので残念です」
ただ、幸いにも同日には首位の浦和が仙台と引き分けた。広島を下したG大阪に勝点1差に迫られたものの、ファーストステージ優勝の可能性は十分にある。
J1順位表(11節終了現在。上位4チームのみ)
順位 チーム名 勝点 消化試合
1 浦和 24 10
2 FC東京 23 11
3 G大阪 22 10
4 広島 22 11
※浦和とG大阪はACLの関係で1試合少ない。
5月16日の次戦は、アウェーで浦和と戦う。ここで勝点3を獲得できれば、浦和とG大阪より1試合少ないとはいえ単独首位に浮上。チームの士気は一気に高まるはずだ。半面、浦和に敗れるようなら2連敗以上のダメージを受ける恐れもある。優勝戦線から一歩後退し、「やっぱりFC東京は勝負弱い」などと剥がれかけていたレッテルを再び刻印されてしまうかもしれないからだ。
G大阪、広島とすでに戦っているFC東京にとっては、ファーストステージ最大の山場。そう言っても過言ではない。
浦和撃破のポイントは攻撃面だろう。鹿島戦でも大崩れしなかった守備陣は次節、好調のCB吉本が出場停止から戻ってくる。守護神の権田も鬼神の如く振る舞っており、大きな穴は見当たらないだけに、どうゴールを奪うかが鍵になるのだ。

