ノートPCタブレットにとって、バッテリーの性能は重要だ。買ったばかりなら不安はないが、1年、2年もたつと、バッテリーの駆動時間がどんどん短くなってくる。
「そろそろ交換が必要では……」と、不安になるものだ。

そのようなとき、今回紹介する方法でバッテリーの性能をチェックしてみよう。


●バッテリーの性能をチェックする
新型コロナウイルス対策として、テレワークを導入する企業が増えた結果、パソコンの需要が急拡大している。特に持ち運びに便利なノートPCの売上が急増しているようだ。

そこで気になるのが、ノートPCのバッテリーだ。
自宅であればAC電源につなげばいいが、持ち出して電源のない場所で使うときは、バッテリー性能が利用時間を大きく左右する。

買ったばかりなら気にならないが、バッテリーは時間とともに劣化し、駆動時間は徐々に短くなっていく。
購入して数年もたつと、
「最近、バッテリーがすぐになくなってしまう……」
という状況になるものだ。

ただし、その原因が純粋にバッテリーの劣化によるものか、それとも利用するアプリケーションやWi-Fi/Bluetoothなどの通信負荷によるものなのか、なかなか判別は難しい。

そのようなときは、バッテリーの性能を客観的に調べられたら便利だろう。
今回は、その方法を紹介しよう。

しかも、Windows10の標準機能なので、何か購入する必要もないし、ソフトをインストールする必要もない。

手順は次のとおりだ。


[Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」のウィンドウを開いたら、「powercfg /batteryreport」と入力して[OK]をクリックする。



一瞬、黒い背景のウィンドウが表示されてすぐに消える。これで、バッテリーの状態がチェックされ、結果が「C:\ユーザー\(ユーザー名)」のフォルダに「battery-report.html」というファイル名で書き出される。なお、(ユーザー名)は自分のユーザー名のフォルダの意味だ。



エクスプローラで、「C:\ユーザー\(ユーザー名)」のフォルダに「battery-report.html」があることを確認し、ダブルクリックして起動する。



Webブラウザが起動して「battery-report.html」が表示される。


なお、Chromeで「battery-report.html」を表示すると、Chromeの翻訳機能によって日本語で表示されるかもしれないが、本来は英語での表示が正しい。ここでは、英語を前提に説明を続けよう、

バッテリーの寿命を確認するうえで、重要な項目が「Installed batteries」にある「DESIGN CAPACITY」と「FULL CHARGE CAPACITY」の2つだ。

・DESIGN CAPACITY……設計上のバッテリー容量(新品時の容量)
・FULL CHARGE CAPACITY……実際にフル充電できた容量(現在の容量)


「Installed batteries」にある「DESIGN CAPACITY」と「FULL CHARGE CAPACITY」の2項目を見れば、現在のバッテリーの状態を確認できる。


「DESIGN CAPACITY」に対して「FULL CHARGE CAPACITY」の数字が大きく低下していれば、バッテリーが劣化していて、十分に充電できなくなっていることを意味している。
逆に、2つの数字がそれほど変わらなければ、バッテリーはそれほど劣化していないことを意味している。

あくまで目安だが、「FULL CHARGE CAPACITY」の数字が「DESIGN CAPACITY」の50%〜70%になったら、バッテリー交換を検討してもよいのではないだろうか。

なお、「battery-report.html」には、この他にも直近3日間のバッテリーの使用状況、充電の履歴などの情報も表示される。興味のある方は、確認してみるとよいだろう。


そのほかに充電の履歴などの情報も表示される。



井上健語(フリーランスライター)