ガラケースタイルは海外でも人気がある 今こそガラケースマホが必要なとき

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日本でもスマホユーザーシェアが半数を超えた。その一方で従来からのケータイ、いわゆるガラケーもまだまだ人気があり。シェアを保っている。ドコモが5月に発表した2014年夏モデルにもガラケーの新機種が含まれていたほどだ。

このガラケー、今後いつまで使い続けていられるのか、その見通しは実のところ不透明だ。まずガラケーを作り続けているメーカーがいつかスマホ専業に鞍替えや、ケータイ事業から撤退してしまう可能性がある。またケータイ向けのサービスも年々終了に進んでいる。これまでガラケーで使えていたサービスでもスマホ以外では使えないものもが増えてきている。自分が愛用していた製品やサービスがいつか使えなくなる、これは技術革新が激しい業界や市場であれば仕方ないことかもしれない。

とはいえガラケーユーザーがなかなかスマホに移行しないのにはそれだけの理由がある。
ガラケーユーザーのスマホへの不満には「料金が高い」「ガラケーで十分」「スマホは使いにくい」といった声が多い。ということは、それらが解決さえできればガラケーからスマホへ移行する敷居は大きく引き下がるのではないだろうか。

たとえば料金の問題は、今は多数のMVNOキャリアが登場したことで解決できている。とはいえMVNOキャリアと契約するときは自分でスマホを用意しなくてはならず、その出費がむしろ高いものになってしまう。今後、MVNOキャリアも、大手MVOキャリア同様にスマホ端末の分割プランを用意するなどして、スマホ購入費用を見かけ上引き下げる工夫は必要だろう。

一方、ガラケーユーザーの不満でもあるスマホの使いにくさだが、これは折り畳み式のスマホやハードキータイプがあればある程度解決されるだろう。実は折り畳みスマホは日本でも以前販売されていた。しかし、当時のモデルはスペックも低く、使い勝手の面でガラケーのほうが片手でサクサクと使えることから、セールス的にも成功はしていない。

だが最近のスマホの性能は一昔前のガラケーを大きく凌駕するレベルに達している。それを証明する例が海外にある。実は海外でも折り畳みスマホは一定の需要があり、この5月にはサムスン電子が最新モデル「SM-G9098」を発表しているのだ。800x480ピクセル、3.7インチのデュアル画面に2.3GHzクアッドコアCPU、1300万画素カメラを搭載したハイスペックな製品で、このまま日本に持ってきても十分受け入れられるだけの性能を有している。

サムスン電子は折り畳みスマホの新製品を毎年定期的に発表しているが、そのいずれの製品も海外では「一般的なスマホは使いにくい」「折り畳みスタイルに慣れている」という利用者からの支持が高く、スマホを使い慣れない年配者層にも受けているという。


サムスン電子の最新折り畳みスマホ


とはいえこの製品をそのまま日本へ持ってきても成功はしないだろう。理由は簡単だ。サイズが大きく、重量があるからだ。軽くて小型のガラケーに慣れている日本のユーザーには、いくら性能が高くでも大きくて重いガラケースマホを使いたいとは思わないだろう。

やはり日本向けには、日本のガラケーユーザーの嗜好にあった製品が必要だ。どのような製品であればガラケーユーザーに受け入れられそうか、そのスペックを考えてみると、

1.両面ディスプレイではなく片面ディスプレイ
2.背面側はメール通知の小ディスプレイを搭載
3.ディスプレイサイズは3インチから3.5インチ
4.片手でも持てる100グラム前後の重さ
5.ガラケーライクなデザインや色使い
6.カメラやメールはワンボタンで起動

こうした条件がガラケースマホには必要だろう。これらを備えたスマホであれば、ガラケーユーザーも違和感なく乗り換えできるだろう。さらにはSIMフリーモデルとし、MVNOキャリアのSIMを自由に組み合わせられるようにすれば、月額料金も安くすむので購入もしやすくなるだろう。

使いやすい折り畳みスマホが登場すれば、現在ストレートタイプの大画面スマホを使っているユーザーからの乗り換えも増えるかもしれない。この秋登場する新型iPhoneも画面が大型化すると言われている。スマホのサイズは年々大型化が進んでいる。

だが、すべての人が大きな画面やパソコンレベルのインターネットを欲しがっているわけではない。海外市場を見ても3インチ台、4インチ台のモデルの製品や利用者は、まだまだ数が多い。

iPhoneスタイルのスマホだらけだが、ガラケースタイルの折り畳みスマホとタブレットを合わせて使う、という使い分けもスマホ+タブレットよりも、使う用途が明確なため、かえって便利かもしれない。スマホメーカーにはぜひとも日本市場向けのガラケースタイルの折り畳みスマホを、再び開発してもらいたいものだ。


山根康宏