担当M(以下M):ラモスさんは今年もJ1だけじゃなくてJ2のゲームもずいぶん見ていらっしゃいますね。東京Vの試合にも行ってらっしゃいますし。

ラモス(以下R):川勝監督も森コーチも親友だし、選手たちもずっと昔から知っていて、今でもしっかり頑張ってる。僕が引っ張ってきた選手もいますし、僕がトップにあげた選手もいます。だからクラブの役職は離れたけど、彼らは応援してあげたいと思っています。悪いサッカーはやっていないと思います。スポンサーにサポートしてもらうためには、内容を捨ててでも勝たなければいけないゲームもあると思いますけどね。

M:今までのところで一番印象に残っているのは?

R:大分の10番、キム・ボギョンですね。まだ20歳の左利きで、ものすごい走力を持っている俊輔というイメージの選手でした。彼はすぐJ1に引っ張られるでしょうね。

M:他に注目しているチームは?

R:佐藤悠介やレオナルドたちがいる栃木ですね。佐藤は自分が監督の時代にあまり使ってあげられなかったんです。申し訳なかったね。今でも好きな選手ですよ。それから注目しているのは岸野監督が率いている横浜FCです。

M:今年の台風の目になりそうですね。

R:上に行くと思いますよ。昇格するかもしれない。

M:メンバーをずいぶん入れ替えましたね。

R:だけど、岸野監督がよく知っている選手を軸に据えているから他の選手にもやりたいことが浸透しやすいですよ。それに大黒まで取りましたから、戦力は十分に整ったと思います。非情な言い方かもしれないけど、昇格できなかったというのは選手たちの力が足りなかったからとも言えるんですよ。だから本気で昇格を狙おうと思ったら、まず選手を集めなきゃ。そうすることで選手層も厚くなるし競争も激しくなる。横浜FCの問題点の一つは選手層だったんです。そういうことを岸野監督がよく分かっていたと思いますね。僕が東京Vの監督をしていたときも1年目で昇格できなかったとき、2年目には先発の選手を半分以上入れ替えました。そういう選手の入れ替えまで含めてチーム作りには時間がかかるんです。岸野監督のやり方はその時間を短縮させていると思いますよ。

M:岸野監督はまだ自身の方法論をすべて出していらっしゃらないようです。

R:まだ1年目の監督ですからね。いろいろ考えなければいけないことはあるでしょう。後期になったらできるようになるんじゃないでしょうか。

M:今、岸野監督にアドバイスがあるとすれば?

R:ベテランの使い方を考えたほうがいいと思いますね。岸野監督は走れる若い選手が好きだと思います。でも、たとえば三浦淳宏みたいな選手はベンチにいれるだけでも十分な効果がある選手です。他の選手たちを落ち着かせることもできるし、必殺のFKも持っている。そういう選手も大事にしないとバチが当たりますよ。