東京は高すぎる(C)日刊ゲンダイ

写真拡大

「そろそろ家を買いたいけれど、高すぎて無理なんですよ」

【もっと読む】首都圏新築分譲マンションが6カ月ぶりの1億円突破 外国人投資家が原因か?

 結婚2年目、東京23区内の賃貸住宅に住む30代会社員の嘆き節だ。

 新築マンション価格の高騰が止まらない中、そんな若年層・子育て世代の“住宅購入難民”にダブルパンチの追い打ちをかけるのが、住宅ローン金利の上昇だ。

 先月29日、大手銀行5行が10年固定型の金利を6月から引き上げると発表したのに続き、1日、住宅金融支援機構も全期間固定金利型「フラット35」の6月適用金利の引き上げを発表した。長期金利の上昇に伴い、返済期間21年から35年の最低金利は3.21%となり、現行制度となった2017年10月以降で初めて3%を突破した。

 日銀の利上げを受け、全期間固定の安心感がある「フラット35」の利用は増えている。公的機関でもあり、民間金融機関より金利が低め。国の補助が入った子育て世帯向けの金利割引制度もある。それでも市況に合わせて金利が上昇するのは仕方ないのか。

 不動産経済研究所によれば、4月の首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の新築マンション平均価格は前年同月比24.8%高の8736万円。東京23区は同38.9%高の1億2498万円。相変わらず高すぎる。

「それで最近人気なのが、返済期間50年の住宅ローンです。これを利用する20〜30代が増えている」(金融関係者)

 30歳で借りたら80歳までの返済。半世紀先なんて想像がつかないが、目先の返済額は下がる。しかし……。「50年ローンは借りちゃいけない」と言うのは、経済ジャーナリストの荻原博子氏だ。

「50年ローンのほとんどが変動金利なので、金利が上がると元本がなかなか減りません。35年ローンに比べて毎月の返済額が少なくなるので、より高額な物件を買えるからと必要以上に借りてしまうリスクもある。50年間その物件に縛られることにもなります」

 東京都は市場価格の65〜80%の家賃で安価に住める「アフォーダブル住宅」の提供を始め、29日から入居者募集を始めた。やはり、住宅価格が下がるまで賃貸で頑張って、カネを貯めるが正解か。

「特に東京は、今は不動産価格が高すぎて住宅ローンを組むのがしんどい。株も不動産も上がったり、下がったりするものです。焦らないでじっくり構えた方がいい」(荻原博子氏)

 金利上昇に一喜一憂が一番危ない。

  ◇  ◇  ◇

 不動産についての最新ニュースは、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。