本家を超えるか?(公式HPより)

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韓国大ヒットシリーズをユニバース化

 俳優の水上恒司(27、岡田健史から改名)と、人気男性デュオ・東方神起のユンホ(40)がダブル主演を務める日韓合作映画「TOKYO BURST−犯罪都市‐」が、5月29日から公開される。

【写真を見る】本家「マ・ドンソク兄貴」の鉄拳が響き渡る「犯罪都市」シリーズ

 韓国の人気俳優、マ・ドンソク(55)主演のアクション映画「犯罪都市」シリーズをユニバース化し、日本オリジナルの物語で描いた日韓合作によるクライムアクション。新宿・歌舞伎町を舞台に、破天荒な新人刑事が繰り広げる命がけの闘いを描く。メガホンを取ったのは、草磲剛(51)主演の「ミッドナイトスワン」(20年)が「第44回日本アカデミー賞」で最優秀作品賞を受賞した内田英治監督。

本家を超えるか?(公式HPより)

「作品のユニバース化とは、複数の作品が同じ世界観を共有し、キャラクターや物語がつながっていくシリーズ展開のこと。ハリウッドではよく見受けますが、日本の作品ではあまり聞いたことがありません。今回は内田監督がユニバース化を提案したそうで、それにより単発のヒットを狙うだけではなく、スピンオフ、前日譚、続編、配信ドラマなどビジネスのチャンスが広がります。内田監督は日本のみならず、韓国市場も意識して制作したのでしょう。“新宿”はアジアのみならず、欧米からの観光客も多い。その新宿が舞台となれば、興味を抱く海外の人は多いのではないでしょうか」(映画業界関係者)

 そもそも、オリジナルの「犯罪都市」シリーズのヒットがなければ、今作までつながることはなかったわけが、同シリーズはいかにしてヒット作となったのだろうか。

「同シリーズで主演とプロデューサーを務めているドンソクは、韓国系アメリカ人。もともとシルヴェスター・スタローン(79)主演の映画『ロッキー』(76年)にあこがれてボクシングを始め、フィットネストレーナーやボディビルダーとして活動後、米で俳優活動を始め、韓国では02年からスタートしています。前職の経緯もあり、体型はとにかくゴリマッチョ。俳優として一躍その名が知れ渡ったのは、『新感染 ファイナル・エクスプレス』(16年)。すでに45歳で遅咲きのブレークでした」(韓国芸能界に詳しい記者)

 その翌年、マ・ソクト刑事役で主演を演じた「犯罪都市」シリーズの1作目「犯罪都市」が公開された。

「ドンソクは日本のプロレスの創始者、力道山に似た風貌で、公称は178センチ・100キロ。演じたソクト刑事は、ボクシングをベースにした戦闘力に圧倒的なフィジカルを持ち、並外れた正義感を持つものの、酒・女・人情には弱い。取り調べではカメラを止め、犯人にバイクのヘルメットをかぶせて、素手でボコボコにしてしまう、まるでマンガのようなキャラクターを演じました。17年の韓国映画で国内で年間3位となる約58億円の興収を記録しました」(同)

 24年までにシリーズ第4弾までが公開され、人口が5000万人ほどとされている韓国で累計動員数が4000万人を突破している。ドンソク自身は、「エターナルズ」(21年)でハリウッド映画初出演を果たし、日本のLDH JAPANとのエージェント契約を締結するなど、国外での活動も本格化させている。

「ドンソクは厳つい見た目にもかかわらず、韓国はじめ、ファンの間では『マブリー』の愛称で親しまれています。アクションやバイオレンスシーンが多いものの、コミカルな場面もあり、その落差が多くのファンを惹きつけているようです」(同)

豪華な俳優陣

 では、新作の内容はどうか――。まずは、俳優から。

 元暴走族総長という、破天荒な新人刑事・相葉を水上。国際指名手配犯を追って来日したソウル特別市警察庁のエース刑事・チェをユンホ。水上の先輩刑事・吉井を、お笑いタレントのヒコロヒー(36)が演じている。そして国際手配中の凶悪犯罪集団のボス・村田を福士蒼汰(32)、その右腕・キム・フンには韓国の名優、オム・ギジュン(50)。そして犯罪集団の取引相手を「犯罪都市」シリーズの名脇役、パク・ジファン(45)が演じる。

「デビュー時は細マッチョの肉体だった福士さんは、撮影前に体重を15キロ増やして役作りに備えました。先日行われたイベントでは、その肉体から脂肪だけで10キロ落とし、ムキムキで知られる水上さんが驚くほどでした。福士さんは韓国でも人気があり、もともと、アクションを学び海外進出が目標。並々ならぬ意気込みで撮影に臨んだのではないでしょうか」(映画担当記者)

 さらに武闘派ホストグループの総帥役を、元KAT-TUNの上田竜也(42)が演じ、武闘派ヤクザ・岩城組組長をピエール瀧(59)。国政政党・民主新和党(民新党)の幹事長役を鶴見辰吾(61)と、実力派がしっかり脇を固めている。

「さらに注目は、闇バイトグループのリーダー・ラビットを、お笑い芸人のとにかく明るい安村(44)が演じます。安村といえば、2023年、英国のオーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』に“TONIKAKU”の名前で出演し、おなじみの『安心してください、はいてますよ』ネタが大ブレイクしています。まさか劇中ではやっていないでしょうが、こうした細かいキャスティングにも世界を見据えた姿勢が窺えます」(芸能担当記者)

 日韓の豪華キャスト陣が勢ぞろいした作品の主題歌には、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEの「BLACK TOKYO」が起用された。

「韓国と日本の警察は国際犯罪組織を追い、武闘派ヤクザと歌舞伎町の巨大ホストグループ、さらに国際犯罪集団が入り乱れる大抗争へと発展します。さらに事件の裏には、国家権力も関わっているという、壮大なスケール感。上映時間は116分なので、あっという間に終わってしまうのでは」(同)

 製作費も潤沢なようだ。待ち合わせスポットとしておなじみの、旧新宿アルタ前で大規模ロケも敢行。このエリアを完全封鎖しての撮影は、史上初となった。また、実際に夜の街に数百人のエキストラを投入し、本物の現金、約800万円をばらまくという狂乱のシーンも撮影している。さらに、新宿の路地裏を猛スピードで駆け抜ける自転車チェイスなど、街の構造を活かしたスリリングな映像が満載だという。

マブリーと共演も!?

 水上は4月18日に神奈川県内で行われたイベントに同作品PRのため登場。同作のアソシエイトプロデューサーを務めるドンソクからのビデオメッセージを上映するひと幕もあった。

 メッセージを聞いた水上は「うれしい」と喜び、「マ・ドンソクと相葉が相まみえることが密かな目標」と告白し歓声を浴びたが、ユニバース化とあってその目標が実現する可能性は十分にあり得る。

「すでに『犯罪都市』は8作まで構想があることを明かしています。シリーズ第3作の『犯罪都市 NO WAY OUT』(24年)では、日本のヤクザ役で青木崇高(46)と國村隼(70)が出演。少なからず日本市場を意識していることがうかがえましたが、シリーズがユニバース化したことで、今後の展開に注目です」(前出・映画担当記者)

デイリー新潮編集部