“森保J専念”長谷部誠コーチ、W杯メンバー選考の最前線で奔走した半年間「ケガの選手もいたので」
日本代表の長谷部誠コーチが20日、北中米ワールドカップを控えて報道陣の取材に応じた。長谷部コーチは今年1月以降、所属先のフランクフルトの指導から一時的に離れ、日本代表活動に専念中。その間はW杯メンバー選考の最前線となる欧州を拠点に視察活動に走り回っていたという。
長谷部コーチは2024年5月の現役引退後、フランクフルトのU21チームで指導者キャリアをスタートし、同年9月からは日本代表のコーチングスタッフを兼任。北中米W杯最終予選を戦うチームを支え、8大会連続のW杯出場に導いた。その後、今年1月からはフランクフルトの活動を一時離脱。森保ジャパンの活動に専念していた。
長谷部コーチによると、昨年秋の時点でこの構想はすでに固まっていたという。当時は「2チーム並行で両方を見させていただいて、もちろんいい点もあれば正直、中途半端になってしまう部分もあったし、W杯にかける思いもすごく強くあった」との葛藤があったようで、「1月からW杯までは日本代表のほうに集中し、それだけに完全にコミットする」決断に至ったと明かした。
1月以降もフランクフルト時代と同様、ヨーロッパを拠点に活動し、主に欧州組の現地視察を最前線で担当。この半年間にわたり、週末の各国リーグ戦だけでなく、ミッドウィークの欧州カップ戦、時には負傷離脱している選手のトレーニング視察も行っていたという。
「日本サッカー、日本のA代表はこれだけヨーロッパでプレーしている選手が多くなったので、もちろんメディカルなどさまざまな部署もあっていろんな役割はあるけど、コーチングスタッフという立場でヨーロッパを拠点にそういう選手とコミュニケーションを取ったり、試合やトレーニングを見に行ったりするのは個人的にもいいものになったし、日本代表にもそれがうまく還元できていればいいなと思います」
特にW杯メンバー選考が佳境となった今月は大忙しの毎日を送っていた様子。「監督やコーチングスタッフからこの選手を見に行ってほしいというのがあれば自分が行くというのもあったし、メンバー発表前の最後の週末までは議題に上がっている選手の試合を見に行ったりとか、ケガの選手もいたので、そういう選手たちのトレーニングを見に行ったり、ギリギリまでそういうことをやっていた」。そんな日本サッカー史上でも例のない取り組みに「日本サッカーががこうして新しいフェーズに入っている中で、コーチングスタッフのあり方というのも少し変化はあるのかもしれない。意義のあることだと思ってやっていた」と振り返った。
視察先は「ノーコメント」と明かさなかったが、長谷部コーチ自身も14年ブラジル大会前は膝の負傷に苦しんでおり、W杯イヤーの負傷者の気持ちも理解している。「自分の感覚としてはギリギリになってチームに迷惑をかけた部分もあれば、何か月か試合に出ていなかったことによって疲労が溜まっていないぶん、フレッシュだったというポジティブな部分もあった。選手たちとそういうものを話していく中で、選手たちが不安を抱えているのだとしたら、そういうマインドに持っていける部分もある」と頼もしい言葉を口にした。
欧州の最前線でメンバー選考の材料を集めるという大役は、長谷部コーチ自身のキャリアにおいても貴重な経験になったという。
「これまでは選手としてどちらかというと選ばれる側で、例えば先発の11人を選ばなければいけないいった決断をするというのもコーチングスタッフになるということによって出てくるところであって、その時に一番自分が感じたのはやはり覚悟を持って、あとは突き進むだけだなということだった。もちろん最終的に監督が決める部分はあるけど、そこに対してのプロセスで監督もコーチングスタッフにいろいろなことを聞いてくれたりされるので、そこで自分が覚悟を持って責任のある言葉を発することで、自分の中でも責任感が生まれる部分もある。今回のメンバーを決めるプロセスは自分にとって非常に大きな財産になった」
この半年間の奮闘をそう振り返った長谷部コーチは「財産と言えるのは将来、未来(次第)だと思うけど、まずはそういう中で選ばれた選手、選ばれなかった選手がいる中で、多くの思いを自分の中でしっかりと胸に刻みながら覚悟を持って前に進んでいきたい」と新たな決意を口にした。
(取材・文 竹内達也)
長谷部コーチは2024年5月の現役引退後、フランクフルトのU21チームで指導者キャリアをスタートし、同年9月からは日本代表のコーチングスタッフを兼任。北中米W杯最終予選を戦うチームを支え、8大会連続のW杯出場に導いた。その後、今年1月からはフランクフルトの活動を一時離脱。森保ジャパンの活動に専念していた。
1月以降もフランクフルト時代と同様、ヨーロッパを拠点に活動し、主に欧州組の現地視察を最前線で担当。この半年間にわたり、週末の各国リーグ戦だけでなく、ミッドウィークの欧州カップ戦、時には負傷離脱している選手のトレーニング視察も行っていたという。
「日本サッカー、日本のA代表はこれだけヨーロッパでプレーしている選手が多くなったので、もちろんメディカルなどさまざまな部署もあっていろんな役割はあるけど、コーチングスタッフという立場でヨーロッパを拠点にそういう選手とコミュニケーションを取ったり、試合やトレーニングを見に行ったりするのは個人的にもいいものになったし、日本代表にもそれがうまく還元できていればいいなと思います」
特にW杯メンバー選考が佳境となった今月は大忙しの毎日を送っていた様子。「監督やコーチングスタッフからこの選手を見に行ってほしいというのがあれば自分が行くというのもあったし、メンバー発表前の最後の週末までは議題に上がっている選手の試合を見に行ったりとか、ケガの選手もいたので、そういう選手たちのトレーニングを見に行ったり、ギリギリまでそういうことをやっていた」。そんな日本サッカー史上でも例のない取り組みに「日本サッカーががこうして新しいフェーズに入っている中で、コーチングスタッフのあり方というのも少し変化はあるのかもしれない。意義のあることだと思ってやっていた」と振り返った。
視察先は「ノーコメント」と明かさなかったが、長谷部コーチ自身も14年ブラジル大会前は膝の負傷に苦しんでおり、W杯イヤーの負傷者の気持ちも理解している。「自分の感覚としてはギリギリになってチームに迷惑をかけた部分もあれば、何か月か試合に出ていなかったことによって疲労が溜まっていないぶん、フレッシュだったというポジティブな部分もあった。選手たちとそういうものを話していく中で、選手たちが不安を抱えているのだとしたら、そういうマインドに持っていける部分もある」と頼もしい言葉を口にした。
欧州の最前線でメンバー選考の材料を集めるという大役は、長谷部コーチ自身のキャリアにおいても貴重な経験になったという。
「これまでは選手としてどちらかというと選ばれる側で、例えば先発の11人を選ばなければいけないいった決断をするというのもコーチングスタッフになるということによって出てくるところであって、その時に一番自分が感じたのはやはり覚悟を持って、あとは突き進むだけだなということだった。もちろん最終的に監督が決める部分はあるけど、そこに対してのプロセスで監督もコーチングスタッフにいろいろなことを聞いてくれたりされるので、そこで自分が覚悟を持って責任のある言葉を発することで、自分の中でも責任感が生まれる部分もある。今回のメンバーを決めるプロセスは自分にとって非常に大きな財産になった」
この半年間の奮闘をそう振り返った長谷部コーチは「財産と言えるのは将来、未来(次第)だと思うけど、まずはそういう中で選ばれた選手、選ばれなかった選手がいる中で、多くの思いを自分の中でしっかりと胸に刻みながら覚悟を持って前に進んでいきたい」と新たな決意を口にした。
(取材・文 竹内達也)
