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この時期に注意が必要なつつが虫病についてお伝えします。

県内では例年5月と6月に最も患者が多くなるつつが虫病。

過去45年間の患者の届け出数は、この2か月が突出しています。

治療が遅れた場合死に至ることもあるつつが虫病。

どのような感染症で、予防するには何に気を付ければいいのか。

診療経験が豊富な医師に聞きました。

つつが虫病の感染源はダニの一種のツツガムシです。

サイズは極めて小さく、つまようじの先端を下回る0.2ミリほど。

肉眼で確認することはできない小ささで、見つけて取り除くことはほぼ不可能です。

どのような対策がとれるのか。

長年のつつが虫病の診療経験がある、由利組合総合病院の黒木淳副院長に聞きました。

由利組合総合病院 黒木淳副院長
「全国各地で患者の報告があり、特に県内では5月と6月に届け出が多くなります」「昔から怖い病気として恐れられてきましたが、それは今も変わらず、早期発見、早期治療が大切です」

つつが虫病の症状はひどい風邪とよく似ています。

まず体がだるくなって食欲がなくなり、続いてひどい頭痛や寒気とともに38度台から40度台の高熱に。

4~5日目になると胸や腹、背中に直径2ミリから3ミリほどの赤褐色の発疹が出てきて、その後、腕や顔にも広がっていきます。

このころまでに適切な治療を受けると、ほどなく熱が下がって回復に向かいます。

しかし、治療が遅れたり適切でなかったりしたときは症状が悪化します。

重症化すると、治るまでに長期間の入院や治療が必要な場合もあり、命に関わることもあります。

県内でもおととし、大仙保健所管内の80代の女性がつつが虫病で死亡しました。

由利組合総合病院 黒木淳副院長
「つつが虫病にならないためにはツツガムシが吸いつくのを防ぐことが大切です」「人に吸いつく場合は、露出している肌や衣服の隙間などから皮膚までたどりつき、1分間に3~4センチほどの速さで好みの場所を探し回ります。ツツガムシが好む部位は陰部や股の内側、わきの下、下腹部などの柔らかく湿ったところです」

県内の患者がつつが虫病に感染したとみられる場所は、農作業などを行う田畑が最も多く、4割近くを占めています。

次いで山菜採りなどで出かける山林が3割余りです。

1割に届きませんが、魚釣りなどをする河川敷で感染した患者もみられます。

田畑や野山、河川敷に行く際は長袖・長ズボンを着用し、できるだけ素肌を出さないことがポイントです。

由利組合総合病院 黒木淳副院長
「これからの季節は熱中症にも十分な対策が必要です。水分補給をして適切な休憩をとりながら対策をするよう心がけましょう」

家に帰った後に衣服からツツガムシがはい出て家族に吸いつく恐れもあるため、早めに着替える必要があります。

衣服は室内に持ち込まずにすぐに洗濯する、もしくはビニール袋に入れて密閉するなどしてください。

また、速やかに入浴して念入りに体を洗うことも心がけましょう。

ツツガムシは人に吸いつくまでに10時間ほどかかると言われているので、その前の対処が大切です。

ツツガムシ対応の虫よけスプレーもあります。

由利組合総合病院 黒木淳副院長
「県内にはつつが虫病の治療経験がある医師が多く、すぐに適切な治療を受けることができます」「つつが虫病と診断された場合は抗菌薬が処方され、大半は治りますので必要以上には心配せずに診察を受けてみてください」

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わたしたちも毎年のようにつつが虫病の感染についてお伝えしていますが、後を絶たないのが現状です。

去年は2015年以来患者の数が2桁に上りました。

例年患者が増える時期にすでに入っていますのでご注意ください。

※5月15日午後6時15分からのABS news every.でお伝えします