「国会議員が動物の質問をするのはおかしいと批判されるが」維新議員が保護犬・保護猫問題を質問 「さくら猫は右耳カットがオスで左耳がメス」豆知識も披露

13日の参議院決算委員会で日本維新の会の串田誠一議員が保護犬・保護猫の問題を取り上げた。
串田議員は、4月に開催された世界獣医師会大会の開会式で天皇陛下が「私たち家族はこれまで3頭の保護犬と4頭の保護猫をはじめ、様々な動物たちと生活を共にし、多くの喜びや癒しを享受してきました。その一つ一つの命は私たち家族にとって常にかけがえのない存在です」と挨拶されたことに触れて質問を開始。野良猫を減らすための「地域猫活動」についての、国としての考え方を聞いた。
石原宏高環境大臣は、「地域猫とは地域の理解と協力等が得られている、特定の飼い主のいない猫であると承知しています。地域猫活動については地域住民の十分な理解のもと、周辺の生活環境への配慮を含め、適切な管理が重要と考えています。具体的には猫の飼育管理者と飼育対象の猫を明確にした上で、餌や糞尿の管理、不妊・去勢手術の実施、周辺美化などそれぞれの地域の実情に合わせたルールに基づいて適切に管理することが重要だと考えています。環境省としては生活環境被害の防止や猫の適正飼養の観点から、地域猫活動が適切に実施されるよう普及啓発を進めてまいります」と答えた。
串田議員は「TNRと言いまして、避妊・去勢をして一代限りということで地域猫活動、目印としては耳をカットするということで、ちょっと桜の花に似ているので“さくら猫”という言い方もします。日本では右側の耳をカットしているのがオスで、左側がメスと、そうやって区別をするような形で、耳をカットしている猫は一代限りで繁殖しませんから、ぜひとも地域猫活動、国も支援していただいているので、地方自治体もしっかりと地域猫活動を応援していただきたい。もう『餌やり禁止』というような看板だけを上げてしまうと、どうしても地域猫活動をしている方が批判されてしまうこともありますので、周知をしていただきたい」と要望した。
TNRとは野良猫を捕獲(Trap)し、避妊・去勢手術(Neuter)して、元の場所に戻す(Return)ことで繁殖を防ぎ、殺処分を減らすというもの。
「国民にとって非常に密接」多頭飼育崩壊の問題に触れる串田議員
串田議員はさらに多頭飼育崩壊の問題に触れ、「自分たちが飼っている犬や猫だけではなく、外にいる犬や猫、多頭飼育のひどい状況で置かれているということに対して心を痛める国民ってすごく多いんですね。こういうような質問をしますと『国会議員が動物の質問をするのはおかしいんじゃないか』なんて批判もされるんですが、そうじゃなくてやはりこういう問題も国民にとって非常に密接であるということ自体もしっかりと国として捉えていただきたい」と訴えた。
そして「保護犬や保護猫は、保護団体や個人が身銭を切って助けているというのが実態で、よく地方自治体が『殺処分ゼロ』だと、そんなことを訴えているんですけれども、その殺処分ゼロになっているというのは個人や保護団体が愛護センターから引き取ったり、あるいは多頭飼育崩壊の現場から引き取ったりして、それを譲渡につなげているわけです。譲渡会を開くと心優しい方々が里親になってくださって、保護犬や保護猫を引き取ってくださっている状況です」と説明。
そのうえで、「この譲渡会というのが意外と場所を借りるのにはお金もかかるわけです。 そもそもが保護犬や保護猫を引き取るときには身銭を切って助けているわけですので、譲渡会場を公的な施設、例えば公会堂などを利用するとすごく安心して里親が来ていただけるということです。全国で公会堂だとか行政施設を使わせてくれている地方自治体と、消極的な地方自治体と結構まちまちな状況です。ぜひとも国民が心を痛めている保護犬や保護猫問題に関して、地方自治体もしっかりと譲渡会への後押しをしていただきたいと思いますので、環境大臣と総務大臣、ぜひともこれについてお答えを」と質問した。
これに石原環境大臣は「多くの民間団体や個人の方が犬や猫の保護や譲渡に献身的に関わってくださっていること、その活動が犬猫の殺処分を減らしていく上で大きな役割を果たしていることについては環境省としても大変感謝をしています。そのような民間団体等による活動に対して自治体が動物愛護管理センター等の公共施設を譲渡会の開催場所として提供するなどの形で支援している例があります。環境省としてはこのような事例について自治体向けの講習会で周知するなど、全国に広く紹介しています。今後も犬や猫の譲渡を促進するための取組をしっかりと支えてまいります」と答えた。
林芳正総務大臣は「保護犬や保護猫の譲渡を行う民間団体等に対して、自治体が公共施設を利用させている事例があると承知をしています。私が今持っている資料によりますと例えば横浜市、市川市、そういうところの事例があるわけです。地方自治法上、公の施設の設置や管理に関する事項は条例で定めるということですので、保護犬等の譲渡会場としての利用についても各自治体においてこの当該施設の条例等に基づいて判断をされるということになる」と述べ、環境省の自治体に対する周知について、総務省としても協力していくとした。
串田議員は「今横浜市という話がありましたが、横浜市18区のうち、公会堂で譲渡会ができるのは旭区、緑区、瀬谷区の3つだけなんですよね。なかなか広がっていかないということで、同じ横浜市であるにもかかわらずやっているところとやっていないところがあって、今やっているところの方がはるかに少ない状況です。公会堂やいろいろな行政施設で行うということになると、やはりチラシに行政施設が書いてあったりすると安心して行けるし、場所がどこかすぐに分かる。保護団体も毛が散らばらないようになど、一生懸命努力もしていますのでぜひとも行政の側も積極的に譲渡会の後押しをしていただきたい」と要望した。(ABEMA NEWS)
