2カード連続勝ち越し中のドラゴンズ。好調をキープするカギとなるのは?

メ~テレ「ドデスカ!」火曜日にレギュラー出演している野球評論家の矢野燿大さんに、思い切った提言をしてもらいました。

Q:ドラゴンズの先週6試合の成績は4勝2敗。投打がかみ合っていましたね。矢野さんからみて、特に良かった選手は誰でしたか?

矢野さん:

投手は柳裕也投手と大野雄大投手です。柳投手はプレーボールから6人連続三振で、あと1人で日本記録でした。大野投手はずっと安定していて、球数を少なくイニングを稼ぎ、しっかり勝ち投手になってくれている。さらに金丸夢斗投手と高橋宏斗投手もいますから、先発陣は本当に良くなっていますね。

Q:野手陣では?

矢野さん:

3番に入っている村松開人選手ですね。去年はなかなか思うようにいかなかったけれど、今年はいろいろバッティングフォームを変えながら、いい打率を残しています。

村松選手のノーステップ打法を解説

Q:村松選手の今シーズンの打率は2割7分9厘。ただ直近6試合では3割6分8厘。得点圏打率が8割もあります。

矢野さん:

去年まではもろいなとか、ヒットの方向も決まっているなとか、リズムが上がりにくい感じでしたが、今シーズンから打ち方を変えて結果につながっていますね。

Q:今シーズンの村松選手といえば「ノーステップ打法」。足を上げない打ち方は何がいいんですか?

矢野さん:

下半身が安定してコンタクトがしやすい。足を上げると、反動を使うのでぶれやすいんです。ノーステップで打つのが、村松選手にはめちゃくちゃ合っていますね。

Q:村松選手がノーステップになるのは追い込まれてからですね。

矢野さん:

そうですね。「いかに三振しないか」を求めてノーステップにしたんだと思います。

僕らの時代の元祖ノーステップは、ロッテの角中勝也選手です。独立リーグ出身で首位打者タイトルを2回獲得した選手ですが、スタンスを広くとり、追い込まれてからノーステップで打っていました。

ノーステップは難しいんです。足を先につくと、手だけで打つようになりがちなんですが、村松選手は下半身が連動して下からバットが出て安定感があります。

僕も、ヒットエンドランのように「どうしてもバットに当てろ」という時にノーステップをしたんですが、どうしても上体が突っ込んでしまう。

村松選手はノーステップをしながら、下半身もしっかり使ってコンタクトしていることで打率が上がっています。ノーステップは飛ばないというイメージがありますが、村松選手はホームランも打てていて、自信になっているはずです。

中継ぎ投手陣が大きな課題

Q:ドラゴンズが好調をキープするためのカギは一体何でしょうか?

矢野さん:

やはり中継ぎ投手陣。特に勝ちパターンの7~9回。ファンの皆さんも「ここからどうなるのか」と心配していると思う。そこを安定させることが必要です。

Q:中継ぎ陣の成績をまとめました。失点が56でリーグ最下位。防御率は5.04で、これもリーグ最下位です。イニング別の失点では、「魔の7回」が30失点で12球団最多です。

矢野さん:

これではやはり計算ができないです。

普通は勝ちパターンで、ここから勝ち切るよという7~9回にこれだけ得点されている。しかも7回に30点というのはちょっと多すぎます。ここを変えていきたいですね。

櫻井投手が中継ぎに向いている理由

Q:矢野さんに、中継ぎ陣の課題への提言をもらいました。「櫻井頼之介投手を中継ぎへ。勝ちパターンで起用」です。櫻井投手はこれまで5試合で先発、中継ぎが1試合ありましたが、中継ぎの方が合っているんですか?

矢野さん:

けがの投手が戻ってくれば、櫻井投手が先発でもいいかなと思っています。

現状のメンバーで櫻井投手がいいと思うのは、中継ぎピッチャーに必要なのはコントロール、そして三振が取れること。櫻井投手はスライダーや縦の変化球も持っていて、三振をしっかり取れる。そしてクイックモーション。相手は代走のスペシャリストを出してきますから、クイックモーションができることも大事です。

そしてもう一つ、櫻井投手は度胸があると思うんです。どんな場面でも淡々と投げられて、「焦ってる」とか「怖がってる」というのが表情に出ないんですよ。

僕だったら櫻井投手に7回に出てもらう。

若いうちに中継ぎを経験することは、将来に生きると思うんです。

中継ぎは「行くぞ行くぞ」といいながら結果として行かないとか、いきなり大ピンチのところからベストピッチを求められて、むちゃくちゃ難しいんです。

先発だけやっていたら、チームがどう勝たせてくれているかというのをなかなか感じられない。

でも中継ぎを経験した上で先発に戻れば、「チームはこうやって俺を勝たせてくれているのか」ということを勉強できる。

ルーキーだから無理をさせたくないというのはよくわかるんです。

でも現状では、僕は櫻井投手が7回に行ったらピシャッと決まるんじゃないかなと思っています。

「櫻井投手にもいい経験になる」

Q:櫻井投手はこれまで、あるイニングでちょっと崩れるとか、不安定だなと見える部分もあったんですが、中継ぎで1イニングなら十分抑えられる力はある?

矢野さん:

だめなイニングもちょっとあるんですが、いい時は完璧に抑えていることが多いんです。

1イニングであれば、ギアも上げられる。もっと三振を取るなど、良さが出るんじゃないでしょうか。

ただ、けがは心配です。やはりルーキーなので、無理はさせないように登板数は制限してほしいと思います。

(2026年5月12日放送 メ~テレ『ドデスカ!』より)