Image: James Pero / Gizmodo US

昨今よく話題になるAIガジェット。スマホの代替またはスマホと一緒に使うアクセサリーで、ポケットの中のスマホを取り出す必要なくちょっとしたタスクができるのが便利だと言われています。が、今のところ、まだ実用的な製品はでてきていません。すでにディスコンしたものもあり、まだ市場は超初期段階にあります。

その市場にまた1つAIガジェットが登場。星の形をしたキーホルダー「Starboy」。バディ的AIガジェットなのですが、開発者&創設者は「AIガジェットなんて呼ばないでくれ!」と話します。

Starboyってどんなガジェット?

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Starboyは、星形のフレームの中に顔があるどことなくレトロなデザインのキーホルダー。顔はOLEDディスプレイで、その表情は変化します。この表情のアニメーションは元ディズニーのアニメーターに依頼してデザインしたもらったとか。

Starboyはカメラも搭載。スクリーンとカメラとその他センサーあれこれで、ユーザーとコミュニケーションをとることができます。落とすと怒った顔をするし、ガチャガチャ揺らすと目が回った顔をします。温度センサーが組み込まれており、冷蔵庫にいれてみたら寒くて震える顔のアニメーションになっていました。他には、親指を立てて見せると、バッテリー残量を確認できます。

たまごっちのようなペット感と、キーホルダーというファッションアクセサリーと、AI機能を兼ね備えた謎アイテムとなっています。Starboyの開発者Daniel Kuntzさんは、「人生が変わるようなモノじゃない」とばっさり。

開発者に話を聞き、実際に手に取った米Gizomodo編集部もテック系アクセサリと単純に称しており、AI機能については特筆していません。そもそも機能がありません。

アプリなし、スマホ接続なし

Starboyの特徴を語るとしたら、何ができるかではなく、何ができないか。いや、何をしないと選択したか、でしょう。Kuntzさんいわく、専用アプリのアイディアは浮かんだ瞬間に却下したといいます。「スマホにも接続しません。これ、プログラム的側面からの決断ではなく、スピリチュアルで美的な決断によるものです」

というのも、そこに終わりがないというのがKuntzさんの考え方だからです。スマホに接続しアプリがあれば、モノとしてより便利でいい製品にはなるでしょう。より多くのセンサーを搭載し、仕組みが複雑になり、価格は上がっていくでしょう。アプリを作れば、サブスクサービスが次のアイデアとして出てくる。開発側にもユーザー側にも問題ごとは増えていくのでしょう。その際限のなさを、Kuntzさんたち開発チームは不要と判断したのです。

AIガジェットと呼ばないで!

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AI台頭時代において、AIという言葉はとってもキャッチー。マーケティングバズワードであり、さまざまな製品の名称、キャッチコピーに使用されています。Starboyもユーザーの顔認証はAI(Kuntzさん流で言えばマシンラーニング)を使用しますが、KuntzさんはStarboyをAIガジェットと呼びたくないといいます。理由は単純、ダサいから。むしろ、そんなAIガジェットを皮肉る存在なんだそう。

「業界全体が嫌になるほど真似ばかりです。シリコンバレーは誰しも群れで動き、お互いの真似ばかりしているように思います。みんな誰かの許可や承認を必要としているようですね。何かやりたいことがあっても、他の人がやってみるのをまずは見てから、そんな雰囲気です」と語るKuntzさん。

意味がないことに価値がある

Image: James Pero / Gizmodo US

Kuntzさんの気持ちもわかる一方で、では、Starboyとは何なのか?という疑問もわきます。たまごっちのようなバディガジェットで、顔のアニメーションもかわいい。大それたことはしないアクセサリートイ。しかし、顔がかわいいだけじゃ、一瞬でのエンタメで終わります。

Starboyチームは、今後、Bluetooth接続でStarboy同士がコミュニケーションできるようにしていく予定。かつ、フレームのデザインや顔のキャラもバリエーションを増やしていきたいそう。と、なればコレクターアイテムとしてありかもしれません。デザインはキャッチーですから。ただし、ここでネックになるのが価格。Starboyの価格は200ドルから400ドル(約3万から6万円ほど)。そこそこしますね。

何もできないアクセサリ。これ、ラグジュアリーアイテムと同じで「誰がこんなの買うの?」と思うのに、どこかの誰かが買っているモノなのかもしれません。

人生や日常を一変させると大それたことを論じるAIガジェットを横目に、何もせずに飄々と存在すること。それがStarboyの価値なのかもしれません。

Source: lilguy

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