「会社が私用スマホの中身を調べられるように」 フジの“コンプラ地獄”化が波紋
4月2日、フジテレビで決められた、ある規則が局内で波紋を呼んでいる。
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誰と、どんなやりとりをしたのか調査
同局の関係者によると、
「フジには取締役や執行役員で構成された『リスク・コンプライアンス委員会』という組織があります。一昨年暮れに発覚した“中居事件”のような問題行動を防ぐためニラミを利かせる組織ですが、同委員会が主導して、7月から就業規則を改定し、“情報セキュリティガイドライン”も変更されることになったのです」
かみ砕いて言うと、同局では仕事に関するやりとりは、会社支給のスマホやPCでしか認められなくなる。

例えば、個人スマホのLINEで仕事の指示を行うのはダメ。ただし、報道局の記者や情報番組のスタッフなど、個人端末で外部から情報収集・取材しているケースは例外だという。が、問題はここからだ。
関係者が続ける。
「新しいガイドラインでは、私有の端末であっても、会社側がメールやSNSの中身を調べることができるのです。“デジタル・フォレンジック”というのですが、これは捜査機関が容疑者などの私用スマホを調べる際に使われる言葉。それを社員に対しても行えるようになったわけです」
具体的には、前もって社員に対し業務に使用する可能性のある端末を届けさせる。次にデジタル・フォレンジックの対象になることを同意する文書に署名させる。すると、会社側が必要と判断すれば私用端末を解析して、誰と、どんなやりとりをしたのか調査することができるのだ。
「もちろん、本人の了解を取った上でのことですが、組織に属しているサラリーマンが拒否するのは、簡単ではありません」(同)
犯人捜し
振り返ってみれば“中居事件”が明るみに出たのは、勇気ある社員やスタッフが外部のメディアに情報提供したからではなかったか。この痛烈な反省から、フジはガバナンス改革に着手したはずである。ところが同局では、視聴率が落ちていることなど、事実を週刊誌に指摘されただけで、それを漏らした犯人を捜し始めるような風潮になっているという。
「フジはコンプライアンス改革のために大手法律事務所と契約していますが、疑われると同事務所の調査員に呼ばれ、任意で私用携帯を提出するよう求められるということが起きています」(前出の関係者)
そこで同局に聞くと、
「(前略)私用携帯端末の扱いについては、『通信の秘密』など個人のプライバシーについて、これまでも十分な配慮をしており、今後も適切に対応してまいります」(企業広報部)
いよいよ“コンプラ地獄”が始まるのだろうか。「楽しくなければテレビじゃない」とフジがうたっていたのはいつのことだったか。
「週刊新潮」2026年4月30日号 掲載
