「飛蚊症」を放置すると失明のリスクも? 検査の流れや治療法について【医師解説】

「飛蚊症」は、モノを見ているときに黒い虫のようなものが動いて見える状態のことを指します。飛蚊症を放置すると網膜剥離が進行するリスクもあり、その場合には早急な治療が必要になります。今回は、飛蚊症の治療法や予防法などについて、「秋野眼科医院」の秋野先生に解説していただきました。

監修医師:
秋野 邦彦(秋野眼科医院)

東京医科大学卒業。その後、慶應義塾大学医学部眼科学教室、埼玉メディカルセンター、済生会中央病院などで眼科医として経験を積む。2025年1月より、東京都豊島区に位置する「秋野眼科医院」の副院長に就任。日本眼科学会専門医、日本パラスポーツ協会認定医。日本網膜硝子体学会、日本糖尿病眼学会、東京都眼科医会、日本ロービジョン学会、日本盲導犬協会、日本視覚障害者柔道連盟の各会員。

編集部

飛蚊症を感じたら、どうしたらいいのでしょうか?

秋野先生

病的な飛蚊症を放置することで網膜剥離が進行し、失明に至ることもあるので、飛蚊症に気づいたら早めに眼科を受診しましょう。特に網膜剥離は50歳代以降に発症することが多いので、そのあたりの年代で突然飛蚊症を自覚した場合には、網膜裂孔や網膜剥離の可能性を調べてもらうことが大切です。

編集部

飛蚊症の検査では、どのようなことをおこなうのですか?

秋野先生

飛蚊症の検査では視力や眼圧を測るほか、散瞳剤(さんどうざい)を点眼して瞳孔を開き、硝子体や網膜に異常がないかを調べる眼底検査もおこないます。目薬の効果が切れるまで5~6時間程度かかるので、その間は車の運転をすることができません。公共の交通機関を使って眼科を受診しましょう。

編集部

どのように飛蚊症を治療するのですか?

秋野先生

生まれつきのものや、加齢などによる飛蚊症の場合には特に治療は必要ありません。しかし、網膜剥離や網膜裂孔を原因としている場合には、それぞれの疾患に応じた治療が必要になります。網膜裂孔の場合、まだ剥離していなければレーザーを裂孔の周囲に当てて網膜を焼きつけて、穴を閉じるレーザー光凝固法がおこなわれます。一方、網膜剥離を起こしている場合には手術が必要です。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

秋野先生

眼科において、飛蚊症は非常に多く遭遇する症状です。これに加え、光がチカチカ見えるという光視症の症状がみられたら、網膜剥離の前兆であることが多いとされています。このような異常を感じたら、できるだけ早めに眼科を受診してください。また、目に異常はなくても念に1回は眼底検査を受けることも大切です。近視がある人は20代でも目の疾患を発症するリスクがあるので、定期的に眼底検査を受けましょう。近視がない人でも加齢とともに目の疾患を発症する可能性が高まるため、40代になったら眼底検査を年1回受けることをおすすめします。

※この記事はメディカルドックにて<「飛蚊症」は放置すると“失明リスク”があることをご存じですか? 原因・対処法も眼科医が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。