生後4カ月の子を虐待死させた30代女に無期懲役 乳児が23カ所骨折、出血性ショックと臓器不全で亡くなった「ヘドゥンちゃん事件」【韓国】
韓国で生後4カ月の息子を虐待して死亡させた「ヘドゥンちゃん事件」をめぐって、実母である30代の女に一審で無期懲役が言い渡された。
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光州(クァンジュ)地裁・順天(スンチョン)支院・刑事1部(キム・ヨンギュ部長判事)は4月23日午後2時、児童虐待犯罪の処罰等に関する特例法上の児童虐待殺害などの容疑で拘束起訴された30代の女に対し、無期懲役を言い渡した。
女の夫で、虐待の放置や報復脅迫などの容疑で共に起訴された30代の男には、懲役4年6カ月が言い渡された。
裁判部はこの日、「乳児期の育児が親を体力的・精神的に限界まで追い込む苦難であることは誰もが知っている」としながらも、「しかし、子どもは親と共に成長するものだ。親の責任とその重さは決して軽くはない」と指摘した。
さらには「被害児童の体から発見された無残な虐待の痕跡は、類を見ないほど深刻だ」とし、「被告人は子どもを“独立した人格”としてではなく、事実上の“八つ当たりの対象”にした」と量刑の理由を述べた。

女は昨年10月22日、韓国南西部・全羅南道麗水市(チョルラナムド・ヨスシ)の自宅で、生後4カ月の息子ヘドゥンちゃん(仮名)を無差別に暴行し、水を出したままのベビーバスに放置して死なせた疑いがある。
司法解剖の結果、ヘドゥンちゃんの死因は多発性外傷による出血性ショックおよび臓器不全と確認され、体からは23カ所に及ぶ骨折が発見された。捜査の結果、女は昨年8月24日から計19回にわたって虐待行為をしていたことが判明した。
検察は補完捜査の段階で、自宅に設置されたホームカメラの映像約4800個をすべて分析。住居や病院の家宅捜索、医療記録の確認などを経て、警察からの送致段階で適用されていた児童虐待致死の容疑を児童虐待殺害に変更した。

検察は3月26日の論告求刑公判で、女に無期懲役、男に懲役10年をそれぞれ求刑した。検察は、女が事件直後に溺死の事故として犯行を隠蔽を試みたことや、ホームカメラ映像で虐待が確認されたにもかかわらず反省の色が見られないとして厳罰を求めた。
一方、女の弁護側は女が虐待した事実は認めつつも、殺害の「未必の故意」はなかったと主張し、産後うつにより精神的な治療が必要だった点も強調した。女は最終陳述で「痛い思いをさせて申し訳ない」とうなだれた。
女の夫でヘドゥンちゃんの実父である男は、妻の虐待を知らなかったと主張していたが、ホームカメラ映像が確保されると供述を翻した経緯がある。
男には、虐待の状況を警察に証言した知人や救急救命士、報道機関などに脅迫電話をかけた報復脅迫の容疑が追加された。また、ヘドゥンくんが病院で生死をさまよっていた時刻に、性風俗店を訪れていた事実も判明した。
この事件は、地上波テレビ局SBSの時事番組『それが知りたい』(現代)を通じて虐待シーンを含むホームカメラ映像の一部が公開され、多くの韓国国民から怒りを買った。
国民たちはグーグルフォームなどを通じて7万5000件を超える厳罰嘆願書を集め、裁判所に提出した。国会の法制司法委員会に所属する「共に民主党」のソ・ヨンギョ議員ら国会議員36人も、最高刑の言い渡しを求める嘆願書を提出した。
国会の「国民同意請願」にも児童虐待の処罰強化を求める請願が上がり、7万8000人以上の同意を得ている。
(記事提供=時事ジャーナル)
