るAぇ!groupの佐野晶哉(撮影・小島史椰)

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Aぇ!group佐野晶哉(24)が、きょう13日に放送されたNHK連続テレビ小説「風、薫る」(月〜金曜、午前8時)の第11回に出演し、“朝ドラ”初出演を飾った。主人公・りん(見上愛)の良き相談相手となる「シマケン」こと島田健次郎役をオーディションで勝ち取った。このほど本紙などの取材に応じ、意気込みを語った。【望月千草】

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ドラマのタイトルのように軽やかに、ふわりと劇中に登場した。演じる島田は、新しく生まれた言葉や外国語に造詣が深いキャラクター。登場早々にフランス語を披露する自身の姿に「朝ドラっぽいなあっていう登場の仕方」と満足げ。「無駄にかっこいい」と自賛した。新たな文化が入り混ざる明治時代を象徴するような役どころは、物語の新展開を期待させる。

島田との出会いが、りんの日常に変化を生んでいく。そんな重要な役どころは、オーディションで勝ち取った。これまで、“朝ドラ”への出演願望はどこかで口に出したこともなければ、自身の中で明確に目標と定めていたわけでもない。それでも「どこかで目指してはいたし、こんなに国民的な枠ってない。お芝居をさせてもらうからには出ないといけない場所だと思うので、マネジャーさんから『オーディションある』と話を聞いた時点でうれしかったです」と振り返る。

兵庫に住む祖母は同枠の熱心なファン。毎朝視聴しつつ、学校へ向かう佐野を玄関先まで見送ってくれるのが日常の景色だった。「(出演発表後に)ビデオ通話がかかってきて、泣きながら『うれしいわ』って。ばあばの日常に入り込めるのがすごいうれしかったです」。祖母の存在が“朝ドラ”への潜在意識を生んでいたのかも知れない。

オーディションの経験はこの10年間で「3回目くらい」だが、役を勝ち取ったのは初めてという。自分と島田は「全然違う性格」。なぜ自分が島田役に巡り合えたのか、“シマケン”として生きる時間を重ね、手応えも感じつつある。「『人当たり良いね』『優しそう』『笑顔がすてきやね』て言ってもらえることが普段多いんですけど、そういう部分はシマケンを演じながら、良い方向に作用しているなと思います」。

天性の穏やかな空気感が生きている。「台本を読んでいても、シマケンの風貌を見ていても、人に好かれそうな部分ってほんまに描かれていないんです。けど、気が付いたらりんさんのお家で家族と一緒にご飯を食べていたりするんです。そういうところの説得力みたいなものは、僕の持っている雰囲気ではチャラチャラした役や怖い役はできないと思うので、こういう雰囲気を見て選んでくれたのかなと思います」。

歴代の連続テレビ小説では、女性主人公の“相手役”は視聴者からの注目が高い。SNSなどでは愛称が付けられ、役も演者も人気を博していく傾向がある。すでに設定されている「シマケン」という愛称は、お茶の間に親しまれる要素となりそうだ。

視聴者全体はもちろん、その多くを占める女性層を魅了する自信は、どれほどあるのだろうか。そう聞くと「ははは」と柔和な笑みを浮かべつつ、すぐに凜(りん)とした表情に変わった。「でも、そのチャンスやなと思ってます。アイドル活動だけしていてもなかなか広まらないところに名前を広められるチャンスだと思うので、奥さま方に愛されるキャラクターになったらなと思います」。

自身が思う、「シマケン」の魅力は「不器用なところ」という。「思ったことをズバッと言う部分もあるし、でも、なかなか1個踏み込めない部分が多かったり。島田は外国に目を向けていて、好奇心や言語に詳しい部分がりんの救いになっていく。この2人がどう発展していくのか楽しみにして欲しいです」。

○…明治当時の文化を知るため、クランクイン前の昨夏は私生活でげたを愛用した。足元で“カチャカチャ”と軽快な音を鳴らしながら、友人とのショッピング、コンビニへの買い物、たとえ天気が雨でも足元は決まって、げた。「お店で店員さんに『良い靴はいてますね』と言われたりしました。コンビニに行く時とかスリッパがわりにしていた感じです。重心を置く場所がすごい難しかったですね」。日常生活に馴染ませることで、時代背景の理解を深め役作りに応用した。