「電話番号一つで対象者の性風俗店利用を調査します」韓国で再流行の“風俗探偵”とは 秘匿性を盾にした無法地帯の闇

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韓国で携帯電話番号から性売買業所(性風俗店)への出入り記録を照合し、代金を受け取る、いわゆる「遊興探偵(風俗探偵)」がSNSを中心に再び流行している。

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ただ、これは本人の同意なく収集された個人情報を利用した違法サービスであり、2018年に関連のウェブサイトが閉鎖されたが、最近になって秘匿性の高いテレグラムなどのプラットフォームを通じて再び拡散している。「風俗探偵」が提供する出入り記録の真偽は不確かなため、これを模倣した犯罪や、記録削除を名目にした詐欺などの被害が相次いでいる。

「風俗探偵」とは、調査対象者が性風俗店を訪れた記録があるかを確認する個人業者を指す。依頼人が特定の人物の電話番号を伝えると、性売買業者間で共有されている顧客データベース(DB)を通じて、対象者の来店有無や利用内訳などを確認する仕組みで運営されている。

この「風俗探偵」が初めて物議を醸したのは2018年8月。当時、ある運営者が「風俗探偵」という名前のウェブサイトを開設した。このサイトは3万〜5万ウォン(日本円=約3100〜5200円)を受け取り、性風俗店の出入り記録を照会すると宣伝した。

関連の内容はオンラインコミュニティを中心に急速に広まった。その後、個人情報保護法違反の疑いなどで警察が捜査に着手し、当該のサイトは閉鎖された。

しかし最近、SNSやテレグラムなど秘匿性の高いプラットフォームで、取り締まりを逃れた「風俗探偵」のアカウントが再び登場している。

『日曜新聞i』の取材によると、新たに登場した「風俗探偵」の利用料金は15万〜40万ウォン(約1万6000〜4万3000円)程度。決済には、依頼人が商品券の写真をメッセンジャーで送信する方法が使われていた。照会結果としては、店名、訪問日時、職業、人相や身なりなどが提供された。

『日曜新聞i』記者と業者によるメッセージのやり取り(画像=日曜新聞)

テレグラムを通じて接触した「風俗探偵」のA氏は、「2015年から全国の性売買業所がリアルタイムで共有しているDBを入手して照会を行っている」とし、「訪問履歴はもちろん、利用内容や調査対象者の特徴まで確認でき、追加料金を払えば2015年以前の記録も照会可能だ」と語った。

一方で、DBの出所や正確性が不透明だという批判も出ている。一部の利用者が虚偽の情報を記入したり、出所不明の電話番号が含まれていたりするため、誤った情報が流通する可能性があるという。

実際の店舗が収集した情報以外にも、顧客誘引を目的に作成されたデータが混ざっていることもあり、無関係な第三者が被害を受ける恐れも大きい。SNSでは、「風俗探偵」のアカウントが虚偽の記録を捏造したという書き込みや、金銭を受け取った後に失踪したという被害事例が相次いでいる。

性風俗店への訪問事実を隠したい心理に付け込み、「風俗探偵」が使用するDBから記録を削除すると宣伝するアカウントも出回っている。しかし、DB自体が複数のバージョンに分かれており、削除権限の主体も不明確なため、そのほとんどが詐欺である可能性が高いと指摘されている。

別の「風俗探偵」B氏は、「一部の詐欺師は勝手にDBを捏造したり、店舗周辺の車両などに記された電話番号を収集して悪用したりすることもある」とし、「客から番号や記録の削除を依頼されることが多いが、探偵もDBを受け取る立場にすぎず、特定の店舗の責任者など管理主体でなければ削除は難しい」と明かした。

そもそも、同意なく個人情報を収集・販売する「風俗探偵」の営業は違法だ。情報通信網法および個人情報保護法によれば、他人の個人情報を収集・流通・取引する行為自体が違法に該当する。

実際、2018年に「風俗探偵」サイトを運営し、489人の依頼人に性風俗店の出入り記録を提供したとして裁判にかけられたC氏は、懲役10カ月、執行猶予2年の判決を言い渡されている。

また、依頼人も処罰の対象になり得るという懸念も出ている。違法に収集・流通された個人情報の提供を受けたり活用したりする行為も違法性があるため、場合によっては処罰が可能だ。

韓国の個人情報保護法第71条では、個人情報取扱者ではない者から違法であることを知りながら個人情報の提供を受けた者も、処罰の対象になり得ると規定されている。

(記事提供=日曜新聞)