英国遠征中のサッカー日本代表は、いずれも国際親善試合KIRIN WORLD CHALLENGE 2026で3月29日にスコットランド代表(ハムデン・パーク)、4月1日にイングランド代表(ウェンブリー・スタジアム)と対戦。この2試合に向けた予想陣容をまとめる。

【画像】第二次森保ジャパンの全試合スタメン図

 今年6〜7月に開催されるFIFAワールドカップの登録メンバー発表前では最後の強化試合で、そのW杯出場国と連戦する貴重な機会。多くの主力を怪我で欠く苦しい状況ではあるが、森保一監督はメンバー発表会見で、「W杯に向けた選手選考の場となるし、11月から活動が長く空いた中でもう一回、基本コンセプトを確認しながら積み上げてチームを強化したい」と語り、W杯に向けたラストサバイバル&戦術スタイルの確認を今遠征のテーマに掲げた。

 W杯メンバーの最終選考の場なうえ、移動を伴う中2日で2試合を戦うため、ある程度はターンオーバーして多くの選手がピッチに立つはずだ。最新FIFAランキングだと、日本は19位で、イングランドは4位、スコットランドは38位。イングランド戦でより主力をまとめる可能性が高いだろう。

 ポジション別に見ていくと、まずGKは右手骨折から復活した鈴木彩艶(パルマ)がもちろん一番手。二番手争いをしている早川友基(鹿島アントラーズ)と大迫敬介(サンフレッチェ広島)は、どちらかがスコットランド戦で起用されるか。

期待の大きかった冨安は招集を辞退

 最終ラインはアジア予選で主力だった板倉滉(アヤックス)と町田浩樹(ホッフェンハイム)、若手の高井幸大(ボルシアMG)が怪我で不参加。さらに、1年9か月ぶりの招集となった冨安健洋(アヤックス)、今冬に渡ったブンデスリーガで躍動する安藤智哉(ザンクトパウリ)が怪我で遠征を辞退するなど誤算が続いている。

 1年ぶりの復帰となった伊藤洋輝(バイエルン)も、故障から戻ったばかりで直近2試合は7分間、19分間しかプレーしていない。森保監督は「冨安(後に辞退)と伊藤のポテンシャルを考えれば、コンディションさえ良ければW杯で戦っていい選手」と前置きしつつ、「チームコンセプトを確認してもらいつつ、コンディションを見たい」とした。今遠征はスポット的な起用になるか。

 それを踏まえると、渡辺剛(フェイエノールト)、谷口彰悟(シント=トロイデン)、鈴木淳之介(コペンハーゲン)がファーストセットか。スコットランド戦は瀬古歩夢(ル・アーヴル)の先発もありえるだろう。

 また、様々なシチュエーションがありえるW杯に向けては、3−4−2−1以外の布陣も試行したいタイミング。両SBをこなす冨安は不参加となったが、伊藤は左SBでも機能するし、菅原由勢(ブレーメン)と追加招集された橋岡大樹(ヘント)は右SBが本職だ。スタートからはともかく、試合途中から4バック(4−2−3−1か4−3−3)のテストをする可能性がある。

 ボランチは、怪我の遠藤航(リヴァプール)、1年ぶりの代表復帰が叶わなかった守田英正(スポルティング)が不参加。鎌田大地(クリスタル・パレス)と佐野海舟(マインツ)が軸になるはずで、藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)と田中碧(リーズ)、さらにボランチとシャドーで機能する佐野航大(NECナイメヘン)などが選択肢になる。鎌田もシャドーと併用されてきたが、遠藤と守田が不在のため今シリーズは基本的にボランチ専念だろう。

シャドーの人選は今シリーズで最大の焦点

 右WBは堂安律(フランクフルト)、伊東純也(ゲンク)、菅原、左WBは三笘薫(ブライトン)、中村敬斗(スタッド・ランス)、前田大然(セルティック)というのが従来の序列。ただ、今シリーズはシャドーの主力である前十字靭帯断裂の大怪我を負っているMF南野拓実(モナコ)とMF久保建英(レアル・ソシエダ)が不参加。堂安と中村はシャドーが主戦場になるか。

 このシャドーは、今シリーズで最大の焦点だ。堂安と中村に加え、三笘や伊東も過去2年で何度も担っており、彼らを回すのが最初のソリューション。一方でブンデスリーガで絶好調の鈴木唯人(フライブルク)を抜擢する手もあり、フィールドプレーヤーでは唯一の国内組でWBでも機能する佐藤龍之介(FC東京)、マルチの佐野航大、そしてCFと兼任の町野修斗(ボルシアMG)なども控える。とくに南野のW杯欠場が有力視される左シャドーに誰を置くか。森保監督の決断が注目される。

 CFはエースの上田綺世(フェイエノールト)、二番手の小川航基(NECナイメヘン)、町野、後藤啓介(シント=トロイデン)、そして初招集された塩貝健人(ヴォルフスブルク)の5人が呼ばれた。上田がイングランド戦に回るとすれば、スコットランド戦の先発は小川、町野、後藤の争いになるか。

 20歳の塩貝は、わずか1年半で大学3部リーグからブンデスリーガまで上り詰めた急上昇株。傑出したスピードとパワーを持ち、今冬まで所属していたNECでは主にスーパーサブとして活躍していた。森保監督も「実はもっと早いタイミングでも招集を考えていた。NECでもハードワークし、貴重なゴールを奪っていた。1%でもW杯で勝つ可能性を上げる選択肢を持つために招集させてもらった」と期待する通り、今シリーズのインパクト次第ではW杯メンバーにも食い込みうる。

 W杯に向けた選手選考と準備を兼ねた英国遠征で、はたして森保監督はどんな采配を振るうのか。注目される。

(ABEMA/サッカー日本代表)